がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2021 シルバ-】株式会社日立システムズフィールドサービスの「がんと就労」施策 - がんアライ部

【がんアライアワード2021 シルバ-】株式会社日立システムズフィールドサービスの「がんと就労」施策 - がんアライ部

がんアライアワード2021に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

シルバ-受賞:株式会社日立システムズフィールドサービス

事業内容:システム構築事業、システム運用・監視・保守事業、ネットワークサービス事業、ファシリティサービス事業、ビジネスサポート事業、マネジメントサービス事業、情報関連機器・ソフトウェアの販売と開発

従業員数:2,885人(2021年9月30日現在)

ウェブサイト:https://www.hitachi-systems-fs.co.jp/

取り組みのきっかけやエピソード

 

・がんに罹患する従業員が発生しており、就業の制限や就業の継続を妨げられず、適切な治療を受けられる環境を創ることが大切であると考えている。

 

・相談を受ける産業保健スタッフの思いにも健康経営部門の担当者が共感し、「職場・プライベート双方で心身の健康を保ちながら、就業が継続できる会社づくり」を目指して、本取り組みを開始した。

 

・人事・勤労担当者による、会社制度(休職制度・短時間勤務・在宅勤務等)の説明、産業保健スタッフによる支援(定期面談による心身両面のサポート、必要時、上長、人事・勤労への橋渡し)、職場上長の支援(日々の声掛け、業務調整、休職中の連絡など心理面のサポート)など、関係各部署と連携し、個々に応じた対応支援を行っている。

 

・新型コロナウィルス感染拡大防止対策として在宅勤務機会が増加している状況の下、上長⇔従業員双方からの心身面の気付きや変調を伝えるツールとして、オンラインを活用した毎日のコミュニケーションを図っている(Outlook、Teamas等のツールを活用)

 

・社長メッセージとして「がんアライ宣言」ポスターと「健康経営宣言」ポスターを同時に制作、社内掲出し、会社としてがんアライを含めた健康維持向上施策の推進、支援のメッセージを全社員へ発信している。

 

風土づくり

 

◆2021年度より株式会社日立システムズと合同でがんセミナー 「がん」予防と早期発見-がん体験者からのメッセージ- の動画を配信、自身やご家族の「がん」予防やセルフチェック等について、自分事として考えて頂く機会とした。配信後もアーカイブ動画を常時公開し、より多くの方に受講頂く機会を設けた。

 

◆2021年5月に喫煙が及ぼす「がん」をはじめとする呼吸器・循環器への影響や禁煙による疾病予防効果、健康意識の啓発を狙いとして株式会社日立システムズと合同で禁煙セミナー(オンライン)を開催。がん罹患を初めとする自身への影響、2次喫煙(周囲への健康影響)・3次喫煙(喫煙後の吐息から出る有害成分)等による周囲への影響について考え、行動頂く機会を設けた。

 

◆株式会社日立保険サービスに協力頂き、個別にがん保険・医療保険に関するアドバイスを受けられる機会を設けている。 

 

◆コロナ禍による在宅勤務の長期化等を受け、産業医・保健師によるリモート面談や社外健康相談窓口の社内周知、保健師メールマガジンの発信等により、体調の変化を自覚したら気軽に相談を行えるよう、アナウンスを行っている。

 

◆2020年9月より社長による「健康経営宣言」を定め、従業員が職場・プライベート双方で心身ともに健康を保てるよう健康維持向上施策への取り組み・推進支援を行っている。

 

相談できる環境づくり

 

◆産業医・保健師、人事・勤労・安全衛生、所属上長、社外EAPが一体となり、個人の治療状況に応じたサポート体制を立ち上げており、社内ホームページや定期的な通知等で周知している。

 

◆定期健康診断等の結果により、精密検査の受検指示を受けた社員に対して保健師が個別にフォローを行い、進捗状況をタイムリーに管理し、全社産保スタッフ間で共有できる仕組みを構築している。

 

・また、管理職を対象とした外部講師によるメンタルヘルスラインケア研修への保健師参画等、保健師の活動を社内に周知することで、がんに限らず、上長としても保健師に相談しやすい風土づくりをすすめている。

 

◆がん治療をしている社員への勤務上の配慮検討のために必要な情報は、社内保健スタッフ(主として産業医)が主治医と情報連携し、配慮検討に必要な情報展開を会社側(人事・総務スタッフ)に行っている。

 

制度・配慮

 

◆毎年3月の人間ドック申込み時期に合わせ、35歳以上の全社員に対して、がん検診メニューと補助金申請方法等を案内する社内通知メールを発信、社内ホームページへも掲載し、検診受診率の向上をめざしている。

 

・人間ドック時のオプションとして各種がん検診の受診を推奨しており、がん検診受診者には、健康保険組合から補助金を支給している。

 

◆私傷病休職制度、半日単位や時間単位で取得可能な年次有給休暇、フレックスタイム勤務や時差出勤に加え、仕事と治療の両立支援制度として、フレックス勤務、時間単位年休、時差出勤等の柔軟な勤務・休暇制度を設けている。

 

・また、2020年10月からは、働きながら治療を続けるニーズが高まっていることを受け、がん治療他を対象とした「治療勤務制度取扱規則」を新たに制定し、短時間勤務(7時間、6.5時間、6時間、5時間)や、在宅勤務制度の利用を可能とした。

 

◆最大で20日間、年休を翌年に積み立てる制度を設けており、長期治療にも対応しやすい制度を整えている。

 

◆2020年12月より、遠隔禁煙プログラムを導入。電話・タブレット端末を使用し、病院への通院を行うことなく、遠隔で禁煙外来を受診できる禁煙プログラムとして、全額会社負担(一部健康組合負担)で実施している。

 

◆社内産業医・保健師が定期健診結果を確認し、受診フォロー~早期治療に繋げている。

 

◆2021年度より本社地区において喫煙施設内での着火式タバコの喫煙を不可とし、タールなど有害物質の社内での吸引防止や非喫煙者への受動喫煙防止を行ってる。今後、全国拠点への展開を計画している。

 

講評・コメント

 

・社長メッセージとして「がんアライ宣言」ポスターを制作し、社内全拠点に掲出されるなど、すぐに会社を辞めなくていいと伝わる風土づくりを進められています。

 

・病院に行かずに禁煙外来を受診できる「遠隔禁煙プログラム」を導入したり、本社地区で喫煙施設内での着火式タバコの喫煙を不可とする受動喫煙防止対策を行われたりするなど、積極的に健康増進の取り組みを進められています。

 

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