がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2023シルバー】株式会社ガスパル(グループ)の「がんと就労」施策 - がんアライ部

【がんアライアワード2023シルバー】株式会社ガスパル(グループ)の「がんと就労」施策 - がんアライ部

がんアライアワード2023に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

シルバー受賞:株式会社ガスパル(グループ)

業種:燃料小売業

従業員数:1099名(2023年10月1日時点 グループ計)

https://www.gas-pal.com/

働く人を支える制度・ 体制

 

【1】がんと就労に関して、あるいは社員の健康や安全に関する基本方針等の表明

健康経営宣言/がんアライ宣言/その他の宣言

 

■基本方針の表明

2020年「ガスパルグループ健康経営宣言」を制定。

2022年「がんアライ宣言」を表明。

 

今年度は健康経営についてトップメッセージ(社長メッセージ)をホームページに公開。社内外に健康経営の基本方針や取り組みについて紹介している。

 

【2】休暇制度

傷病・病気休職制度/失効有休休暇積立制度/半日単位の有給休暇取得/時間単位の有給休暇取得

 

■サポート有給休暇制度(失効有給休暇積立制度)

使わなかった有給休暇を積み立て、社員およびその家族の病気療養等の際に活用できる制度。従来1日単位での取得としていたが、がん治療で通院が必要な社員対して、1時間単位で取得できるように制度を拡充させた。

 

■有給休暇、傷病・病気休職制度

有給休暇は、半日及び時間単位での使用が可能であり、通院や治療の際も柔軟な対応が可能となっている。また、長期の療養が必要となった際は、最長2年間休職ができる傷病・病気休職制度を導入している。

 

【3】勤務制度

時差出勤制度/在宅勤務(テレワーク)制度/短時間勤務制度/その他の勤務制度

 

■その他の勤務制度
就業上配慮が必要な社員に対して、産業医意見書を発行し、個別に応じた配慮を検討している。

 

【4】支援体制

社員相談窓口の設置/保健師・産業医等の医療職の支援/外部医療機関との連携/外部支援サービス(EAP等)の活用/上司等との1on1、面談等の機会/人事担当者等との面談等の機会/主治医との書面上での情報連携/人事担当者等による受診時同行(主治医との直接の意見交換)/(休職を要さない場合)両立支援プランの策定・実行/休職中のフォロー/(休職した場合)職場復帰支援プランの策定・実行/復職後のフォロー /その他の支援体制

 

支援体制

保健室を設置し、産業医・保健師による個別のフォローを行っている。また、必要に応じて診療提供書を依頼する等、主治医や外部支援サービスとの連携を図ることで、個別の配慮を行っている。保健師が両立支援コーディネーターを取得し、治療と仕事の両立について、継続的に支援できる体制を整えている。

 

職場では上司との面談が設けられ、業務に限らず健康面や、個人的な悩み等を相談できる場となっている。さらに、全社員に対して、年に一度自己申告の場を設けており、キャリアだけでなく、体調や家族の状況(介護や育児など)等を会社に報告し、就労に関しての希望を会社に伝えることができる機会を設けている。

 

■復職後のフォロー

復職時は産業保健スタッフによる復職面談を実施し、体調の確認および就業配慮事項について検討している。また、復職後も保健師による個別フォローを行い、継続的な就業を支援している。

 

【5】健康増進支援 

健康診断受診率増加に向けた取り組み/健康診断受診率100%達成/がん等の任意検診受診費用の補助/人間ドッグ費用の一部補助/再検査費用の一部補助/健康診断で「要検査」となった人のサポート/必要に応じた産業医・保健師の面談/禁煙に関する取り組み/日常的な健康増進に関する取り組み(運動習慣獲得、食事管理、睡眠管理等)/健康増進イベントの開催 ☑健康管理に関するアプリの配布/休憩室の整備/その他健康増進支援

 

定期健康診断・がん検査

定期健康診断にがん検診を組み込み、就業時間内での受診を認めるなど、受診しやすい環境を整えている。健康診断のみならず、二次検査についても受診率100%を達成している。子宮頸がん検査においては、医師採取検査への抵抗感を配慮し、自己採取による子宮頸がんリスク検査を実施している。今年度は3大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)検査費用の補助制度を導入した。

 

■社員や被扶養者への健康サポート

ハイリスク者全員に対して保健師面談を行っており、今年度からハイリスク者の基準を拡大した(BMI40以上の方を追加)。さらに今年度より、「40歳未満のBMI30以上かつ喫煙者の方」に対しても必ず保健指導を実施し、社員の生活習慣改善と重症化予防に取り組んでいる。

 

さらに社員のみならず、社員の被扶養者を対象とした健康診断及び電話健康指導を提供している。また、健康増進アプリ「QOLism」については、一部の被扶養者についても利用対象としている。

 

■禁煙に関する取り組み

社員の喫煙率低下と受動喫煙のために、喫煙対策ロードマップを策定した。具体的には「2025年喫煙率20%以下」を目標とし、お客様を含めた受動喫煙の防止に向けて「お客様訪問45分前禁煙」を推奨している。

 

その他にも保健室では禁煙外来の紹介や具体的な禁煙アドバイス、禁煙に関する情報提供など、個別の禁煙支援をしている。

 

■健康情報の発信

衛生委員会での衛生講話やセルフケア研修などの健康教育を実施している。また、四半期毎に保健室だよりを配信したり、掲示板にてがんに関する情報や動画を公開したりしている。

 

加えて、社内報にて「がんに関する健康コラムや社内制度」を掲載し、社員だけでなく家族を含めた健康情報の提供を行った。
その他、健康増進アプリ「QOLism」や健康ポータルサイト「Pep Up」などの健康管理に関するアプリの提供を行っている。

 

■健康イベント

歩数や減量などの健康行動に応じてインセンティブを付与する「ヘルスアップキャンペーン」や、労働衛生週間に肺年齢測定や血管年齢測定などの体験型健康イベントを実施している。

 

【6】その他の制度・体制

■キャリア支援制度

業務や職場環境、自身の健康管理の方法など、社員のキャリアについてキャリアカウンセラーによる面談を実施している。がんに限らず、育児・出産など自身のライフプランに応じてキャリア形成を行っていくためのサポートを行っている。

 

■金銭面のサポート制度

GLTD保険や傷病見舞金、入院見舞金の制度が利用できる仕組みを整え、掲示板等にて周知している。

 

働く人を支える風土、環境

 

【1】啓発、研修

社員向けのがんに関する研修/上長・管理職向けの両立支援に関する研修/女性向けのがんに関する研修/がんに関するe-ラーニングコンテンツの提供 

 

■全社社員向けの研修

年に一度「働く女性のための健康セミナー」を開催。女性特有の健康課題に関する研修を実施し、ヘルスケア能力やヘルスリテラシーの向上につなげている。女性社員だけでなく、男性社員も含めて参加を促している。

 

また、ダイバーシティ研修として、「介護と仕事の両立支援」についての研修を実施している。

 

■管理職向けの研修

研修テーマの一つとして「保健室との連携や各種制度について」を取り上げており、「何かあったら保健室へつなげる」ということを周知している。また、管理職向けに「介護と仕事の両立支援」についての研修を実施しており、管理職のリテラシー向上につなげている。

 

■その他の研修

衛生委員会での衛生講話を毎月実施。「がん」をテーマとした健康教育では、がん検診の重要性等を周知している。また、健康アプリ(Pep Up)では、喫煙や女性特有のがんについてのeラーニングを提供している。

 

【2】情報発信

イントラネット、社内ポータルサイト等での情報発信/社内報等での情報発信/両立支援に関するハンドブック・ガイドブックの配布/ポスター等の掲出

 

■情報発信・周知

「仕事と治療の両立支援ガイドブック」を社内掲示板にて公開している。ガイドブックでは社内制度や社外相談窓口の紹介だけでなく、プライバシーの配慮や会社へ情報開示するメリット等を記載しており、社員が安心して就労を継続できる仕組みを示している。

 

【3】コミュニティ

■社長メッセージの配信

保健室にて、ガスパルにおける健康経営への取組について、社長にインタビューを実施。

 

「病気になっても働ける環境を整えたい。病気であっても会社の仲間とともに働き、生き生きと仕事ができる組織を作っていきたい。」という社長メッセージを保健室だよりにて紹介。

 

【4】対外的な活動

がんに関する公的機関の委託事業等へ参画/その他の対外的な活動

 

■インタビュー掲載

2022年、がんアライ部

2023年、サントリーウェルネスオンライン

 

■がん対策推進企業アクション

2022年から、がん対策推進企業アクションの推進パートナーとして参加登録している。

 

【5】その他の風土・環境

■保健室の設立・活動

2021年4月に『保健室』を設立。社員が健康について気軽に相談でき、専門性の高い対応が可能となっている。

 

今期からは、保健室活動の水平展開を目的とし、販社本社と各エリアの事業所へ訪問。保健室の紹介や健康に関する各種制度の説明、保健師による個別面談を実施している。

 

エピソード・思い

 

1. 過去にまだ制度として整っていない中で、個別の体調や治療状況に応じた配慮を行った実績がある。具体的には、時短勤務やサポート有給休暇といった勤務時間の調整や、抗がん剤の副作用による外見変化への配慮として帽子の着用を認めた。この事例の社員は、現在も就労継続が出来ている。

 

2. 社員ががんに罹患した際、体調を考慮して配置転換や業務負荷を軽減する配慮を行い、入院手術に際してはサポート有給休暇を使用した。この事例の社員は、現在も就労継続が出来ている。

 

3. 当社では定年を迎え、再雇用となった高齢の社員が増えている。今後さらに再雇用の社員が増え、健康問題を抱える社員が増えることを見越し、全従業員が安心して生き生きと働き続けることができる環境作りに尽力していきたい。

 

【1】がんと就労の取り組みを始めたきっかけ

当社の経営理念は「全従業員の働きがいを追求し、保安を極め、豊かな社会の実現に貢献する」であるように、基から人を大切にする風土がある。大東建託グループ全体で健康経営宣言を制定し、ガスパルグループでも健康経営宣言を制定したことで、健康経営のさらなる推進を図っている。

 

当社は社員の年齢層が若く、がんを身近に感じる場面は少ないが、一方で定年を迎え、再雇用となった高齢の社員が増えてきている現状もある。このことから、今後社員ががんに罹患してもサポートを得られるような取り組みや、社員がより安心して働けるための仕組みの強化が必要であると考えた。将来に備えて、少しずつ制度を整えるために取り組みを実施し始めている。

 

【2】他社の担当者への応援メッセージ

私たちもまだ少しずつ始めている段階ですが、安心して社員が働ける環境作りに取り組んでいます。良い取り組みがあればぜひ参考にさせていただきたいです。一緒に頑張りましょう!

 

講評・コメント

 

従業員に対する健康維持の施策を発展させ、お客様にまで広げた受動喫煙防止の取組みを行ったり、社員の家族も含めた健康情報の提供したりするなど、着実に取り組みをバージョンアップされています。

 

社員の年齢層が若い会社は、治療と就労の両立支援に関する課題が人事の目に触れる機会が少なく、取り組みが進みづらいことがありますが、貴社ならではの取り組みを進められており素晴らしいです。

 

※上記オレンジ色の枠内の項目は、がんアライアワード2023応募シートでチェックいただいた項目と同一のものです。

 

>>「がんアライアワード2023」受賞企業一覧はこちら

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