がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2022 ゴールド】株式会社富士通ゼネラルの「がんと就労」施策

【がんアライアワード2022 ゴールド】株式会社富士通ゼネラルの「がんと就労」施策

がんアライアワード2022に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

ゴールド受賞:株式会社富士通ゼネラル

業種:空調機、情報通信の両分野において、製品及び部品の開発、製造、販売及びサービスの提供

従業員数: 単独:1,710名(2022年3月現在) 連結:8,398名(2022年3月現在)

https://www.fujitsu-general.com/jp/

施策はグループ会社も含む

取り組みのきっかけ

 

以前から、育児・介護・治療と仕事の両立するための制度が社内にありました。しかし、がんに罹患した社員にヒアリングすると、「がんの治療を受けると医療の治療費が想像以上に高い」「家族・子供へどのようにがんを伝えたらいいのかわからない」「がんを罹患しながら、働き続けることができるのか」など、不安を抱えている社員が多くいることを知りました。

 

また、「事前の知識や働き続けられるという情報があるだけで精神的に大きく違う」という声もありました。どう すれば支援ができるかを考えた事が、様々な研修の開催や風土醸成、環境の整備、制度に柔軟性を持せたきっかけです。社員・ご家族の不安が少しでも取り除けるよう日々取り組んでおります。

 

風土づくり

 

2017年にトップメッセージとして「富士通ゼネラル健康宣言」をしました。

 

社員そして家族の健康を会社の財産ととらえ、人を思い活かす経営をすべての事業活動の基本とし、社員が健康で幸せを感じながら働くことを推進しています。 健康白書サイト:富士通ゼネラルグループ 健康白書 – 富士通ゼネラル JP 

 

◆ 当社のダイバーシティー&インクルージョン推進の方針に基づき、がんなどの病気だけに限らず「誰もがその能力 を発揮し、チャレンジできる職場環境」を目指しています。

 

治療などの事情が制約にならないよう、制度面で支援 するとともに、本人が働きがいをもって仕事にチャレンジできる職場づくりに取り組んでいます。正しい認識や考え方、施策について、浸透を図るために、全社員を対象にe-ラーニングを実施しております。

 

◆保険会社様と連携し、富士通ゼネラルグループ社員向けのがん情報サイトを開設し、最新の情報をコラム形式で閲覧できるようにしています。定期的に社内イントラで案内することで、知識の向上に努めています。また、ヘルスパートナーである家族まで理解を深めてもらうために、広報誌でも最新の正確ながん情報の提供をしております。

 

相談できる環境づくり

 

◆健康の教育、気軽に何でも相談できる関係作りを主な目的とし、全社員を対象に、産業医や保健師による健康面談(1回15分程度)を実施しています。効果は5つあります。①心身不調早期発見の場 ②安全衛生リスク早期発見の場 ③健康教育の場 ④様々な相談の場 ⑤健康経営の情報・交流の場 となります。上司に相談しづらいことも、業務から離れた立場の産業看護スタッフであれば、何でも相談できます。

 

◆管理監督者向けに、「部下の話を聴くための傾聴」「治療と就業の両立支援」「部下への感情コントロール」など様々な研修を実施し、学びの機会を提供しています。また、2021年11月から全社制度として1on1ミーティングを実施しています。業務のみならず、プライベートについても会話をする機会を設けています。上司・部下の双方からコミュニケーションが取りやすい環境つくりに取り組んでいます。

 

◆療養と就労の両立支援を、常勤・非常勤の産業医が積極的に担当しています。本人の了承のもと、主治医と情報連携を図り、就業上の配慮を検討し、会社と共に働き方を決定、両立支援につなげています。なお、主治医との情報連携の際には、「療養・就労両立支援指導」の仕組みを利用することで、主治医の協力が得やすくなるとともに、従業員(患者)の負担軽減につなげています。

 

◆「こころとからだの健康相談」24時間電話健康相談サービス(外部委託)を提供しています。日常生活での健康不安から、病気の予防、治療のフォローの相談や、セカンドオピニオンサービスの利用ができます。更に新たな取り組みとして、がんの罹患者、及び疑いのある社員に特化した、がん相談コンシェルジュサービスを展開しています。豊富な経験と公的な専門資格を有したコンシェルジュが、がん罹患から社会復帰まで、がん経験者の伴走者として、がんに関する不安や悩みの解消をサポートするサービスで、相談できる環境つくりを強化しています。

  

制度

 

◆がん対策は早期発見・早期治療を基本として、法定健診時に合わせて、健康保険組合からの補助で胃がん・大腸がん・前立腺がん・乳がん・子宮がんの検診を実施しております。オプションで腹部超音波検査も可能です。検診するだけではなく、結果に対するフォローも行っております。

 

◆脳ドッグや肺のCT検査の希望者は、健康保険組合から一部費用補助を行い、受診の促進を図っています。

 

◆「育児・介護・治療 両立支援ハンドブック」を全従業員に配布しています。また、社内のイントラネットでも閲覧が可能となっています。育児・介護・病気治療と仕事の両立支援をテーマに、当社の制度やよくある質問・体験談などを紹介し、わかりやすく支援制度をまとめています。

 

◆「積立休暇」:がんなどの疾患の治療のため休む場合、積立休暇を半日単位で取得することができます。

 

◆「フレックスタイム制」「時差出勤」:病気治療などの事情がある場合は、個人単位での適用が可能です。

 

◆「在宅勤務」:全社では一定のルールを設け在宅勤務の利用を可能としていますが、がん治療中に限らず体の事情がある従業員については、主治医・産業医の意見を踏まえ、一部ルールを適用除外とするなど、勤務を継続できるよう柔軟に運用しています。

 

◆長期欠勤・休職者は、休んでいる間も、原則として定期的に産業保健スタッフと面談を行います。会社として経過確認を行うとともに、スムーズな復職に繋げることを目的としています。休職後の復職手続きは、他の疾患同様、復職面談を人事・職場・産業医・本人で行い、勤務時に必要な配慮を確認し、その後も継続して定期的なフォローを行います。

 

の他の取り組みやエピソード

 

◆女性の健康をテーマにしたセミナーを実施しています(女性ホルモン・がん検診のすすめ・更年期・骨密度の 低下など)。テーマによっては、女性だけでなく男性も参加するセミナーもあります。

 

がんに関しては、乳がん・子宮頸がんの早期発見、早期治療を目的に基本的な知識を学ぶ機会を提供しました。性別を問わずにセミナーに参加することは、がんに関する知識を学ぶと同時に、部下・上司・同僚の立場としての理解を深めることができます。より働きやすい環境を目指しています。

 

◆保険会社様と連携し、当社員向けに特設したがん情報サイトから、当社限定で割安な保険料で加入できるプランを用意しています。罹患後の生活の備えとして社員に紹介しています。

 

~エピソード~

肺がんに罹患した社員のエピソードになります。

 

不安な気持ちでいっぱいの中、がんの宣告を受けた翌日に上司に報告しました。全社員が「育児・介護・治療両立支援ハンドブック」を共有し、「治療と就業の両立」研修を受講していたこともあり、様々なアドバイスをいただくことができ、不安が和らぎました。

 

実際に治療が始まると、罹患してから入院するまで約1か月の期間があり、検査通院と出社を繰り返しました。不安が募る治療中に、高額な医療費用が健康保険の付加給付により低額の負担で済んだこと、積立休暇制度が精神面と経済面でとても助かったこと、復職前に上司・産業スタッフ・人事部・本人の4名で面談をし、主治医の指示のもと、以前と変わらずに復職することができたことなど不安が解消されました。

 

治療の終了後も、検査による通院も積立休暇を利用できるので、2年経過後も安心してがんと向き合えています。これも連携をとれた会社の風土・環境・仕組みがあったからだと感じています。

 

抱負

 

がんを未然に防ぐことに特化したセミナーや免疫を向上させるセミナー等、今まで以上に社員が、がんを理解して仕事ができる環境をサポートする施策を実施していきたいと思っております。

 

講評・コメント 

 

・富士通ゼネラルグループ社員向けのがん情報サイトを開設し最新の情報提供や、ご家族へは広報誌で理解を深めてもらう取組をされています。

 

・「育児・介護・治療 両立支援ハンドブック」を全従業員に配布と社内イントラネットに掲載し、当社の制度やよくある質問・体験談などを紹介しわかりやすく届ける工夫をされています

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