がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2022 ゴールド】カルビー株式会社の「がんと就労」施策

【がんアライアワード2022 ゴールド】カルビー株式会社の「がんと就労」施策

がんアライアワード2022に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

ゴールド受賞:カルビー株式会社

業種:食品メーカー

従業員数: (連)4,398 名 (単)1,883 名(2022 年3 月31 日現在)

https://www.calbee.co.jp/

取り組みのきっかけ

 

これまでの両立支援の取り組みは、出産や育児、介護などがメインであり、がんを含む傷病に対する情報が体系的にまとまっていなかった。

 

また、社員向けの意識調査アンケートでは、制度や仕組みを知っている人は、ほとんどの項目で50%以下であり、87%の人が「実際の制度の活用方法や事例」を知りたいという結果となった。

 

これらを背景として、がんサバイバーである人事担当役員の着任をきっかけに、仕事と治療の両立支援の取り組みを本格化させ、社内展開していく土台が整ってきた。

 

風土づくり

 

<昨年度までの取り組み>

◆2020 年12 月、全社員を対象に「がんに関する意識調査」を実施。約800 名分のアンケート結果を全社展開し、このデータを元にガイドブック作成や社内コミュニティ立ち上げにつなげた。

 

◆2021 年8 月、がんサバイバーズ、サポーターズをつなげた17 名の社内コミュニティ(CalCAN’s)を立ち上げ、四半期ごとにmeetup を開催。

 

◆2021 年10 月、治療と仕事の両立支援のための「もしも、がんになったらガイドブック」を作成し、全社に公開。思考停止に陥りがちな告知直後の行動フローや、病気との向き合い方、公的支援を含む各種制度を網羅している。ガイドブックの内容に関する説明会を複数回実施(アーカイブ動画も展開)し、制度や相談窓口、職場で配慮するべき事項についての理解促進を図った。

 

<今年度の新たな取り組み>

オンラインイベント実施

2022年6月、がんサバイバーを講師として、「もしも自分が、がんになったら」をテーマに自身の経験を語る社内オンラインイベントを開催。様々な部署より約40名が参加し、アンケートでは回答者全員が「学びにつながった」と回答、「日々の生活、働き方、今後に対してどう向き合うべきか、少し立ち止まって考える良い機会になりました」「がん闘病中の友人との接し方やサポートの参考になりました」といった声が寄せられ、当事者意識を形成するきっかけとなった。

 

定期的な情報発信

2022年4月以降、保健師による「CalCAN’sレター」を四半期ごとに発信。がんに関する基礎知識を社員向けにわかりやすい内容で記事化し、がんの理解促進につなげている。PCの無い工場勤務者向けには壁に掲示をしてもらうように地域の検診担当者と連携。ただ発信するのではなく、着実に情報が届くことに重きを置いている。

 

サバイバーズ・サポーターズコミュニティの活性化

2022年9月、CalCAN’s設立1周年でmeetupを開催し、活動の振り返りと今後に向けたディスカッションを実施した。計画的な活動を通し、がん罹患者や相談事がある人にとってより身近な存在になるべく、新たな施策を検討し、実行に向けて動いている。

 

がん関連イベントへの参加促進

2022年9月、社内イントラネットにて、がんアライアワードのエントリー写真撮影、#deleteC大作戦の投稿を呼びかけ、がんについて考える契機とした。前者では、部門や地域を横断して54名の写真が集まり、CalCAN’sメンバーを中心に社内のネットワークが広がっていることが感じられる結果となった。昨年と比較して参加部門数が増加し、特に製造部門からの参加が飛躍的に増えたことは、現場に根差した活動の成果といえる。後者では、投稿総数の半数近くをカルビー関連の投稿が占め、過去最高の寄付額・投稿数・リアクション数の達成に大きく貢献し、がん治療研究の応援につながった。

 

相談できる環境づくり

 

<昨年度から継続実施>

◆上司/メンバー間の1on1を定期実施し、業務やキャリアだけにとどまらず相談できる機会を設定。

 

◆上司以外に、事業所人事や健康推進担当、産業保健スタッフ(産業医、保健師)など、相談内容に応じて、相談できる相手先が複数あることを周知している。

 

◆事業所人事は、産業保健スタッフ(産業医は精神科専門)とオンラインで随時相談可能となっており、不安なことがあればすぐに相談できる環境が整っている。

 

◆人事担当執行役員や、CalCAN’sメンバーが自ら罹患経験をカミングアウトし、言い出しやすい風土づくりの一助となっている。

 

<今年度の新たな取り組み>

相談窓口の徹底周知

四半期ごとに発信する「CalCAN’sレター」の末尾に保健師限定のメールアドレスを掲載し、気軽な相談を呼び掛けている。

 

「心理的安全性」の向上

管理職を対象に「心理的安全性」の研修を実施。誰もが発言しやすい環境づくりを心掛けることで、治療についても相談しやすい風土をつくっている。参加者からは「誰もが発言しやすい雰囲気づくりを自身の行動を積み重ねることで実現したい」「コミュニケーションできる場の設置、発言しやすい環境を整えたい」との声が寄せられ、その後の実践につなげられた。

 

制度

 

実際に事例が起こった際、①当事者②地域人事③本社人事④産業保健スタッフが都度連携し、地域人事や本人上司のOJTを丁寧に行っている。共有すべき事例は、全国の担当者を対象にした定期開催の勉強会で取り上げ、ケーススタディを行っている。

 

◆定期健康診断、人間ドックの徹底(2020、2021年度の健康診断受診率100%達成)

・カルビー健康保険組合では、被保険者に特定のメニューを完備(共通:大腸がん、男性:50歳以上前立腺がん、女性:乳がん、子宮頸がん)※扶養者も一部のメニューを利用可能

 

◆経済的支援や就労との両立支援をもとに、一人ひとりに寄り添ったフォローが整っており、ガイドブック中で分かりやすく(公的支援も含め)解説がある。

-就労支援:半日有給、フルフレックス、モバイルワーク、休職制度、復職支援、短時間勤務

-経済的支援:傷病見舞金、GLTD(団体長期障害所得補償保険)、傷病手当金、高額医療費制度、限度額認定証

 

抱負

 

これまでに、社内ー社外、取り組みー情報発信の軸で、各領域ごとに活動してきた。

 

・社内取り組み:社内コミュニティ運営CalCAN’s、社内イベント開催、

・社内情報発信:ガイドブック、保健師CalCAN’sレター配信、

・社外取り組み:#deleteC大作戦、WorkCAN’s

・社外情報発信:がんアライアワード受賞プレスリリース、統合報告書への掲載 など

 

今後は、社内コミュニティCalCAN’sメンバーの拡充と風土づくりの活性化に注力し、他社の取り組みへの参考になるよう、カルビーの取り組み事例を社内外問わず積極的に発信していきたい。

 

講評・コメント 

 

・保健師による「CalCAN’sレター」を発信し、がんに関する基礎知識を社員向けにわかりやすい内容で記事化、がんの理解促進につなげられてます。PCの無い工場勤務者向けには壁に掲示をしてもらうなど、全員に情報が届くよう工夫されています。

 

・社内イントラネットにて、「がんアライアワードのエントリー写真撮影、#deleteC大作戦」の投稿呼びかけを実施、社内を巻き込む発信をされています。

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