がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2022 ゴールド】株式会社アートネイチャーの「がんと就労」施策

【がんアライアワード2022 ゴールド】株式会社アートネイチャーの「がんと就労」施策

がんアライアワード2022に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

ゴールド受賞:株式会社アートネイチャー

業種: 小売業

従業員数: 3,798名(単体:2,256名 ※出向者除く)※臨時雇用含まず(2022年3月末日現在)

https://www.artnature.co.jp/corporation/

 

取り組みのきっかけ

 

当社で働いている社員の多くが、理容師、美容師といった技術職の方々。手に職がある分、離職率が高い業界です。少しでも長く働いていただけるように、以前から育児やメンタルヘルス等との両立支援を行っており、がんに関わる制度も拡充されてきました

 

また、2008年より女性の健康をサポートする社会貢献活動のひとつとして、より多くの方に乳がんの「早期発見・早期診断・早期治療」の大切さを伝えるためピンクリボン運動を積極的に推進。お客様に寄り添い乳がん検診の大切さを伝えるために、社員にはピンクリボンアドバイザーの資格取得を推奨しています

 

風土づくり

 

◆がん対策推進企業アクションの「コンソ40」として参画しています

 

◆社会貢献活動の一環として、ピンクリボン運動を積極的に社内外で推進。社員にはピンクリボンアドバイザー資格の取得を奨励し、認定者は2022 年7 月1 日現在で、企業としての認定取得者数は最多となっています。

 

◆病気治療を行いながら就労を継続するためのサポート体制や制度を掲載した「病気治療と仕事の両立支援ガイド」を社内イントラネットに掲載し、社員が必要とするときにいつでも確認できる体制を整えています

 

◆社内報やイントラネットなどの直接社員に届く媒体を活用し、病気に限らず、就労に影響のあるライフイベント(介護・育児など)がある際には「まずは人事部に相談」という風土づくりをしています

 

◆2020年度に人事部長自らが主宰する「病気治療と仕事の両立支援のための勉強会」を役員、部責をはじめとする社員に向けて複数回開催し、100名以上が参加しました

 

◆乳房健康研究会のご協力のもと、10月に全社員を対象とした乳がんに関する勉強会をオンラインで実施しています。

 

相談できる環境づくり

 

◆「病気治療と仕事の両立支援ガイド」において、対応窓口(人事部)を明示しています。対応窓口を一本化することで、病気治療の相談、復帰後の軽減勤務に関する相談、治療をしながら就労継続を行うための相談など、それぞれの事情に応じた細やかな対応ができるように、努めています

 

◆がんにより入院、手術を行い1ヶ月以上休んだ場合、原則として産業医面談を実施し、就業制限については人事部が調整を行います。復帰後も、再発や体調変化に応じて、再度の産業医面談や就労制限等、フォローできる体制を整えています

 

◆社員と家族の健康相談窓口として、社外に24時間対応の電話相談窓口を設けています(相談は無料、匿名での相談可能、当社専用回線)

 

制度

 

◆健康診断の項目の中で、オプション検査となっている(通常社員の自己負担となる)「便検査」「上部消化管X線」「乳がん検診」「子宮がん検診」について、会社負担にて受診できるようにしています(本検査との組み合わせ等によって本人負担となる場合もあります)

 

・健康診断によって「要再検査」となった場合には、二次検査まで会社負担で受診できます(三次検査・治療費は個人負担)

 

◆がんを含め長期療養が必要な私傷病に罹患した際は、年次有給休暇とは別に、最長1ヶ月を単位とし、年度内2回まで「傷病休暇(有給)」を取得できます

 

・「傷病休暇」を取得し、さらに病気療養が必要な際は、勤続期間に応じ1カ月~1年半の「休職」制度を適用。その間は無給となりますが、健康保険組合の「傷病手当金」により給与の3分の2が支給されます

 

◆復職時に、時間短縮勤務が望ましい場合は、リハビリ勤務期間を設けるなど復職支援を人事部主導で実施

 

◆理由を問わず時間単位有給の取得が可能。1時間単位での取得を可能としているため、抗がん剤治療の通院などで、数時間休めば治療ができるような場合に、活用されています

 

◆健康上の理由など、やむを得ない理由で離職した社員が、その事由が解消した際に再度当社で働くことを推奨する「ジョブリターン制度(再雇用制度)」を制定しています

 

◆健康増進施策として、日々の歩数計測や体重の入力、健康に関する記事を読むことによりインセンティブポイントの獲得ができる制度を適用しています

 

その他の取り組みやエピソード

 

・東京都「がん患者の治療と仕事の両立への優良な取組を行う企業表彰(平成27年度)」にて優良賞を受賞

 

・令和2年度がん対策推進パートナー賞「情報提供部門」受賞

 

・厚生労働省主催・治療と仕事の両立支援オンライン地域セミナー(南関東エリア)などで当社取り組み事例をご紹介しています

 

・がんに罹患し、抗がん剤治療で毛髪が抜けてしまった社員には、希望に応じて弊社が扱う医療用ウィッグを無償貸与し、がん治療と職場復帰のサポートを行っています

 

抱負

 

・社員ががんに罹患した際に利用できる制度や、実際に制度を活用できる風土は整ってきました。ただ、ここ数年でがんに罹患する社員が増えてきています。がん治療と就労を両立している社員に対し、より長期的な治療をフォローできる体制を整えていくために、必要な方には産業医面談を定期的に実施できる体制を整えていきたいと考えております。

 

・当社のがん罹患者が増えている背景には、職域の定期健診でがん検診を受けていただけていること、その二次検診もしっかりと受診いただけていることがあります。そのため、初期がんや前がん病変で治療を開始でき、生命を脅かされることなく就業を継続できる方が大半となっています。

 

・今年度は、がんに罹患した際の備えとして、社員に向けた「情報とお金の重要性」などについての勉強会を実施する予定としています。

 

講評・コメント

 

・がんに罹患し、毛髪が抜けてしまった社員には、希望に応じて自社で扱う医療用ウィッグを無償貸与されています。自社ならではのサポートを積極的に行っていて、取り組みのさらなる推進に期待が持てます。

 

・定期健診でのがん検診、二次検診の受診ががんの早期発見につながっています。

 

・勉強会の推進などの啓発活動をふくめて、様々な取り組みが会社全体のがんに対する対応力が高まっていることが伝わってきました。

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