がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2022シルバー】ライフネット生命保険株式会社の「がんと就労」施策 - がんアライ部

【がんアライアワード2022シルバー】ライフネット生命保険株式会社の「がんと就労」施策 - がんアライ部

がんアライアワード2022に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

シルバー受賞:ライフネット生命保険株式会社

業種: 生命保険業

従業員数: 174名(2022年3月末)

https://www.lifenet-seimei.co.jp/

取り組みのきっかけ

 

当社でがん保険を開発する際に、多くのがん罹患者からアンケートを取得しました。

 

がんと診断された後に退職を選ばれた方、退職せずに働きながら治療を続けていても職場の理解が進んでいないと考えられている方たちの回答から、保険だけでは解決できない社会的な課題となる「がんと就労」に寄与するために、民間プロジェクト「がんアライ部」を立ち上げました。

 

同時に当社の制度面でも、社員ががんに罹患した際のサポートが不十分であることを認識し、ナイチンゲールファンドやダブルエール手当やダブルエール休暇等の人事制度導入を実施しました。

 

風土づくり

 

社員が上司や人事、あるいは相談窓口等に気兼ねなく、本心でコミュニケーションしあえる風土を大切にしています。そのような関係性があれば、社員が抱えるがんも含めた病気やその他の事情に対して、できる限り会社としてより添えると考えています。

 

◆ライフネットの生命保険マニフェスト

当社の経営理念であるとともに行動指針である「ライフネットの生命保険マニフェスト」は社員にも深く浸透しています。

 

マニフェストの条文のひとつに、「私たちは、多様性を尊重し、協力しあうことで、変化に対応しつづける。100年後もお客さまに安心を届けられる会社であるために。」とあります。

 

多様性を尊重して協力しあうことは、病気やその他の制約があったとしても、社員同士で支えあうことが働きやすさにつながり、継続的にお客さまに価値をお届けすることにつながるものと考えています。

 

◆ダイバーシティ研修

年に1度全社員の参加必須とし、多様性を理解する研修を行っています。テーマは毎年ダイバーシティチームや人事総務部等が検討して選定。今年は「アンコンシャスバイアス」に関する研修(人事担当役員が講師)を行いました。

 

自分の中の無意識な偏りに意識的になるという姿勢を多くの社員が得ることで、一緒に働く社員同士の働きやすさにつながると考えています。

 

◆ランダムランチ 

オフォスと在宅のフレキシブルな働き方が恒常的になる環境下において、部門の垣根を越えた社員同士のコミュニケーションを促進するために、今年度は「ランダムランチ」という企画を運用しています。入社時期や所属する部門が異なる役職員が4名ずつランダムにアサインされて対面でランチに行き(ランチ代会社負担【上限あり】)、その様子が社内SNSで写真やコメントでシェアされます。

 

◆メンターメンティー制度

入社3年以内の希望者は、他部門の役職者をメンターとして選ぶことができます。メンターは半年毎に選びなおすことができ、2人で2ヶ月に1回以上メンタリングを実施(ランチ代会社負担【上限あり】)しており、部門の垣根を越えた関係構築を促進しています。

 

相談できる環境づくり

 

◆社員の相談先

・来風面談

上司と月1回、業務に限らない内容も含めて、本人が話したい事が話せる場として、1on1のMTGの場を設けています。それに加えて、年2回程度担当役員、年1回人事担当者と面談をしています。

 

・相談窓口

健康に関する相談ができる相手として、人事総務部の担当者を全社周知しています。その他、健康保険組合3箇所(①健康相談ほっとライン,②専門医療ほっとライン,③メンタルヘルスカウンセリング)、健康管理システム(④医師や保健師、トレーナー等の専門家に気軽にチャットで健康相談ができる)への相談も可能です。

 

◆人事担当者の相談先

・健康管理システムを導入し、健康診断、メンタルヘルス、面談記録等の情報を産業医・保健師と共有し、適宜相談を行っています。月1回衛生委員会、月1回保健師MTGの定例会を実施しています。

 

制度

 

◆健康増進の取組

・健康経営宣言

社員の健康管理の充実、健康増進活動の推進、働き方改革を掲げて、取り組みを進めています。

https://www.lifenet-seimei.co.jp/policy/health/

 

 

・定期健康診断

法定検査の他に希望者には、胃がんリスク・前立腺がん検診、35歳以上には胃内視鏡検査、乳がん・子宮がん検診を会社負担で受診が出来ます。(会社指定医療期間以外でも受診可能)

 

100%の受診率を継続しています。(再検査も会社負担で受診可能)

 

・健康増進イベント開催

2021年は「お写ん歩(おしゃんぽ)グランプリ」を開催。ウォーキング数とテーマにちなんだ写真をウォーキング中に撮影しエントリーしてもらう企画で、ウォーキング数が多かった人や撮影写真の人気が高かった人を表彰しました。

 

・岡部体操

週次の全社朝礼や社内SNSにおいて、アスリート社員(岡部氏)によるストレッチ等の動画を継続的に配信しています。

 

◆働きやすい制度

・フレックス制(コアタイム10:00~15:00)

・在宅勤務制度

・年次有給休暇の半日単位取得

・勤続3年毎の連続休暇(5日連続×2回)付与

 

・ライフサポート休暇

  -ナイチンゲール休暇・・・看護休暇(3日)

  -ナイチンゲールファンド休暇・・・繰り越すことができない未使用のナイチンゲール休暇を、会社が積み立てし、特定の疾病を理由として通常の業務の遂行ができないと当社が判断する社員に付与(上限10日)

  -ダブルエール休暇・・・がんなど特定の私傷病により休職が適用された社員が復職した後に、治療と仕事の両立を図るための休暇(12日)

 

・ダブルエール手当

がんによる休職から復職した場合、治療と仕事の両立を図ることを目的として、復職日から 6 カ月間、月額 5 万円を支給

 

がんも含めた病気については、症状、治療状況など個人差が大きいため、人事総務担当、産業医、保健師等が本人と丁寧にコミュニケーションを取り、寄り添っている。

 

抱負

 

・社員ががんに罹患した時に使える社内制度や社外情報等を、これまで以上にわかりやすく提供する。

 

・がんアライ部の活動を通じて得られた社外の先進的な事例を学び、当社内の風土・環境・制度作りに活かす。

 

講評・コメント

 

・健康診断受診率100%を継続されており、社員の健康増進に真摯に向き合われていることが伝わってきます。

 

・ダブルエール休暇、ダブルエール手当などがんを想定した独自のサポート制度を構築されています。

Member部員

を押して、がんアライ部の部員になる

「がんアライ部」にご賛同いただける方はすべて部員と考えています。
まずはFacebookからつながり、一緒にがんとともに生きる社会をつくりましょう!