がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2022 シルバー】株式会社encycloの「がんと就労」施策 - がんアライ部

【がんアライアワード2022 シルバー】株式会社encycloの「がんと就労」施策 - がんアライ部

がんアライアワード2022に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

シルバー受賞:株式会社encyclo

業種: レッグウェア、インナーウェアの企画販売

従業員数: 2名

https://www.encyclo.co.jp/

 

取り組みのきっかけ

 

代表の水田悠子のがん罹患経験と、共同創業した齋藤明子のがん治療と就労の両立支援策づくりがきっかけとなり、事業そのものが「がんと共に生きる」ことに根差したものになっています。 

 

風土づくり

 

◆医療用弾性ストッキングは、一生続くがん治療の後遺症「リンパ浮腫」のケアのために、毎日着用しなければなりません。にもかかわらず、見た目や履き心地が十分なものがなく、外出をためらったり、人目を気にしたりなど がん治療後の気持ちを非常に重いものにしていました。

 

そこで、encycloでは、少しでも気持ちを前向きにしていただくため、患者さんの声を丁寧にヒアリングしながら商品開発をすすめ、2020年12月より「MAEÉ コンプレッションストッキング/タイツ」の販売を開始いたしました。婦人科がんの手術跡にも配慮された設計になっております。

 

・その他にも、リンパ浮腫の方の生活がより豊かになれば、との想いから、当事者のインタビューや、ファッションの工夫を発信するwebマガジンの運営も開始いたしました。

 

◆2022年秋からは、グループ会社であり、リレー・フォー・ライフのナショナルスポンサーであるPOLAにも協力を得て、各地のリレー・フォー・ライフ会場で、リンパ浮腫に悩む方々への啓発もスタートいたしました。

 

POLAの販売現場では、すでにがんサバイバーの皆さまにフレンドリーな応対を進めていますが、この取り組みによって、がん治療の後遺症である「リンパ浮腫」について基礎知識をお伝えすることができ、「がんと共に生きること」のさらなる理解者が、当社グループに広がったことは嬉しく思います。

 

がんになると、治療が優先となり 見た目やファッションを諦める、という社会的な苦痛を味わい、そのため、就労や外出をストレスに感じる方が多くいらっしゃいます。そのような方のお役に立てる商品やサービスの開発を今後も進めていきたいと思います。

 

相談できる環境づくり

 

◆商品・サービス開発時、がんリンパ浮腫と向き合っている方に多くインタビューさせていただきますが、そのような時、みなさん、がん経験を持つ水田にご自身の不安を安心して相談してくださいます。

 

必要に応じて、我々の知る医療サービス等のご案内をさせていただくこともあります。

 

インタビューにご協力くださる多くの方が、ご自分の経験を同じ後遺症で悩む人のために役立てたい、と考えてくださっていて、みなさんと同じ目的をもって前に進んでいる実感があります。

 

制度

 

こちらは、encycloで働く2人が活用できるグループ会社の仕組みを紹介しております。

 

◆健康増進・早期発見の取り組み 

【ポーラ・オルビスグループの充実した健康診断を受診できます】

・健康診断もオプションが選択しやすく、自分の健康状態に合わせて幅広い項目の検診を受けることが可能です。健康診断、再検査は業務時間中に行くことができ、往復の交通費も支給されます。

 

・年1回の健康診断時では、がん検診・婦人科検診をワンストップで受診することが可能です。30歳以上の女性が受診できる乳がん検診では、マンモグラフィーか超音波検査を自分で選べます。子宮頸部細胞診と子宮経腟超音波は全年齢に補助されます。

 

・2018年5月からは、従業員が健康診断の結果をわかりやすく理解できるようにPepUp(ペップアップ)というwebサービスを導入し、情報提供・フィードバックしています。

 

◆働きやすい制度

働き方も柔軟で、リモートワークの環境は整っており、時間単位の有給、半日有給など 治療と両立しやすい仕組みも整っています。

 

◆情報発信

定期的に、健康保険組合、健康管理センター、人事部門から カラダ・健康に関する情報発信がなされ、健康に対する意識を高く保つことができます。

 

その他の取り組みやエピソード

 

【成り立ち】

㈱encycloは、子宮頸がんに罹患した経験を持つ 代表の水田悠子と、㈱ポーラにて がんと就労の両立のプログラムを立ち上げた 共同創業者 齋藤明子の2名で立ち上げた ㈱ポーラ・オルビスホールディングスの新規事業です。

 

がん治療後の長い人生を、もっとその人らしく暮らしていただくために、我々は何をすべきか、常に問いを立てながら事業を進めております。2020年12月~、婦人科がんの後遺症として多くの方が悩まれる「リンパ浮腫」のための医療用弾性ストッキングの販売を開始し、リンパ浮腫の方の生活をより豊かに彩れるよう、2021年7月よりライフスタイルwebマガジンの運営もスタートさせました。

 

社員数はまだ2名しかいないこともあり、社内向けの活動というより、社外へ向けての活動がメインとなっております。

 

・代表 水田は、様々な企業・団体のセミナー、SNS等で、自身のがん経験、就労の両立経験を社内外に発信しております。

 

・厚労省委託事業「がん対策推進企業アクション女性会議 Working ribbon」で、オフィシャルサポーターを務め、就労世代でのがん経験者・中小企業経営者としての立場で、様々な規模の企業が取り組めるよう、企業の女性のがん対策方法の提言に参画しております。

・罹患経験、就労との両立、その後のキャリアの築き方など、自身の経験を企業や自治体の講演で共有しております。

 

・公式SNSで、企業情報だけでなく、がんの後遺症のリンパ浮腫とともに働く水田自身の就労や生活における工夫や様子を発信しています。

 

・ポーラ・オルビスグループ社員向け「健康経営レポート」にて、産業医との対談記事で、婦人科がんの罹患経験や、社内の仕組みを活用した休職・復職・両立経験を共有いたしました。

 

◆社内での取り組み

2名のみの小さな企業ですが、お互いの健康が何より重要と考えており、リモートワーク中心で顔を合わせる機会が少ない中でも、日々の体調、家庭の状況、健康診断の結果などを共有し合っています。その一環として、運動不足解消のため毎日の歩数の目標を決めて、Fitbit(ヘルスケアトラッカー)で計測し、報告し合っています。ひとりでは続けられないことも、お互いの目があると意識が高まり、継続できています。

 

◆がん経験者へのインタビュー記事を通じて

当社が運営するリンパ浮腫の方向けのwebマガジン【encyclo Style】で、当事者の方へのインタビュー記事を掲載しております。

 

このコーナーに登場いただいた方々のことを【enstylers(エンスタイラーズ)】と名付けさせていただき、同士のように思っています。

 

記事をご覧になった多くの方から、勇気づけられた、前向きな気持ちになった、生きる上で参考になったと感想をいただきます。

 

このwebマガジンを通じて、企業での働きやすさのみならず、社会全体でがん経験者の生きやすさ、生活しやすさ、社会への戻りやすさの実現に貢献出来たら、と考えております。

 

講評・コメント

 

・グループ会社の協力を得て、各地のリレー・フォー・ライフ会場で、リンパ浮腫に悩む方々への啓発もスタートし、事業を通じて社会に向けた取り組みを進められています。

 

・毎年着実に取り組みを進化されています。

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