がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2021 ゴールド】株式会社ポーラの「がんと就労」施策

【がんアライアワード2021 ゴールド】株式会社ポーラの「がんと就労」施策

がんアライアワード2021に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

ゴールド受賞:株式会社ポーラ

事業内容:製造販売業(化粧品メーカー)

従業員数:1,374人(2020年12月末現在) 

ウェブサイト:https://www.pola.co.jp/

取り組みのきっかけやエピソード

 

・前社長の横手が就任当初、全国のショップを巡った際に、がん治療に向き合いながらポーラの仕事を続ける仙台の伊藤千津子オーナーに出会ったこと。

 

・伊藤オーナーは前向きに仕事やボランティア活動に取り組むことで、同じ病気と闘う人を含め、地域の多くの人に元気を与えていました。その姿を通して人と人との関係性から生まれるポジティブな可能性を改めて感じ、「ここにこそポーラが大切にしたい価値がある。新しい働き方・新しい価値・新しい文化を現場とともに『共創』していきたい」という想いからスタートした。

 

・ここ数年マネジメント改革を実践。「共創型組織」をテーマに展開している。その中ではダイバーシティの啓蒙や、働き方改革を同時に進めている。結果として、がんを始めとする病気や介護を抱えるメンバーなども働きやすい環境づくりにつながっている。

 

今後の基本的な方針としては弊社内に留まらない、社会への還元を視野に入れた活動を目指しいきたいと考えています。

 

風土づくり

 

【はじめに】

ポーラは、従業員だけでなく、お客さまに商品を販売する個人事業主であるビジネスパートナー「ビューティーディレクター」* と共にある企業。ビューティーディレクターは、お客さま個々人の肌・体調に合わせた商品・サービスを提案する弊社の要となる存在である。そのため、2018年より進めている「がん共生プログラム」は、従業員だけでなく、ビジネスパートナーも含めた取り組みであることが最大の特徴である。

 

また、従業員・ビジネスパートナーだけにとどまらず、すべての人がかけがいのない存在として認め合う社会の実現を目指していきたいと考えている。

 

*1:約3万5,000人(2020年12月現在)

 

【2021年活動状況】

弊社内の活動に留まらず、「社会への還元」を目指し「がん罹患者とそのご家族に優しい社会を!フレンドリーアクション!」を新たにテーマに加え活動を始動中。今後の基本的な方針としては弊社内に留まらない、社会への還元を視野に入れた活動を目指していく。

 

 

【フレンドリーアクション】

直接お客さまに接するビジネスパートナー「ビューティーディレクター」をアドバイザリーメンバーに迎え、弊社が「がん共生プログラム」を実践する意義、罹患者のお客様やそのご家族から求められている事、今後の方法性について徹底的にディスカッションを実施。その過程を踏まえ「ポーラのお店」でできるアクションを明確化し、以下の教育プログラムを構築。8月よりウェビナーでの研修スタート。一部マギーズ東京様からご指導をいただいている。

 

現在は、ビジネスパートナー向けの研修内容になっているが、この後ブラシュアップし完成度を高められれば社会への還元を検討している。

 

 

【事例の共有】 

・雑誌AERA&WEB版に弊社サバイバーによる体験談の掲載
がん罹患者の「治療と働く」の理解・啓蒙のために、働く世代が読者層である雑誌「AERA」に弊社経験者の体験談を掲載

 

 

●がんアライ部、ハンドブック制作ワークショップに参加

弊社内にあるリソースを他社様でもご活用していただける機会を頂戴した。今後もこのような機会があれば是非参加させていただきたい。

 

【他社・他団体との連携】

●朝日新聞社行っている「ネクストリボンーがんとの共生社会を目指してー」キャンペーンの協賛。2018年より協賛を継続している

 

●リレー・フォー・ライフナショナルスポンサー(日本対がん協会)
2019年よりナショナルスポンサーに就任

 

●リレー・フォー・ライフに対する独自募金活動(日本対がん協会)

昨年に引き続き、コロナ禍においてリアルイベントであるリレー・フォー・ライフの実施は難しく、ポーラ独自で任意ショップの店頭に募金箱を設置し、募金活動を実施。12月に日本対がん協会へ寄付を行う予定。

【2020年実績】

・参加数:101カ所 

・募金合計金額:32万3,235円

 

●ピンクリボンのお宿 新規会員登録

乳がんを患った方たちに、もう一度旅館・ホテルでの入浴を楽しんで貰いたいという目的で2012年7月設立した団体。
本年度新規会員登録

 

●東京都ピンクリボンキャンペーンに賛同

乳がん月間である10月に、東京都にある198店舗で啓発リーフレット、ウエットティッシュを配布します。また、インスタブラムを導入している64店舗からは情報発信も行います。

 

●がん対策推進企業アクション 企業コンソーシアム40に選出

コンソーシアムに参加できる先進企業40社に選出いただき、「治療と働く」という企業にとって重要なテーマを検討スタート

 

●Let’s talkへの協賛@ピューロランド

女性の体の健康をタブー視しないで語り合うイベント。イベントには、無料子宮頸がん検診カーも出動し、がん検診の大切さを訴えた。弊社社長及川がスピーチコンテストの審査員を務めた。

 

 

◆「がん共生プログラム」は、がんに罹患したポーラで働く仲間が仕事を諦めることなく、「就労と治療」の両立をいかに実現できるかを考え、設計したプログラムである。

 

◆がんに対する理解を深めることを目的に、・就労サポート制度がまとめられたプログラムブックの配布・がんに対する基礎知識や最新の活動状況を月に1回以上更新するイントラネット。がんが、より身近なものであるという意識を高める活動を行っている。

 

相談できる環境づくり

 

◆社内のがん経験者が自身の経験をプログラムブックやイントラネットで公表し、その経験を社内で大切な価値として共有している。がん経験者が自らサバイバーであることを公表することにより、新たに罹患した人が年齢や組織を超えて相談できる体制を整えた。

 

◆病院の先生には聞きにくいことや医学用語が難しく罹患者が理解できない場合等は、看護師や保健師が常駐している健康管理センターにいつでも相談できるようになっている。また、セカンドオピニオンを希望する場合は産業医に相談し、本人の希望を聞き適切な病院を紹介してくれる環境がある。

 

制度・配慮

 

【従業員】

◆健康増進・早期発見の取り組み

・年1回の健康診断時では、がん検診・婦人科検診をワンストップで受診することが可能。

 

30歳以上の女性が受診できる乳がん検診では、マンモグラフィーか超音波検査を自分で選べます。子宮頸部細胞診と子宮経腟超音波は全年齢に補助。

 

男性の前立腺がん検診も50歳以上に補助している。婦人科検診の受診率は約80%。健康診断はもちろんのこと、再検査についても業務時間内受診の容認、交通費の支給。上長も関与しながら積極的に促している。

 

・健康増進と意識の向上を目的とし、健康月間を設け、社員食堂で健康メニューを提供。

 

・2018年5月からは、従業員が健康診断の結果をわかりやすく理解できるようにPepUp(ペップアップ)というwebサービスを導入し、情報提供・フィードバックを行っている。

 

◆治療支援

・傷病短時間勤務制度:1日最短4時間を所定労働時間として勤務が可能

 

・時間単位有給休暇制度:1時間単位で有給休暇の取得が可能

 

・傷病退職カムバック制度:退職から最大2年間まで、退職時と同様の社員区分にて再入社可能

 

・フレックスタイム制:コアタイムの前後は、原則として自由に出退社ができる制度

 

・リモートワーク:全従業員を対象とした制度
通院のある日、治療の副作用による体調不良の時などにも使用可能

 

・復職後の有給休暇が早期に付与される制度

従来よりも早期に有給を付与。治療しながらワークライフバランスを考慮した就労が可能に

 

【ビジネスパートナー】

◆健康増進・早期発見の取り組み

・ビューティーディレクター(ポーラ福祉共済事業団* 会員の約1万人対象)に対しては、がん検診にかかる費用の一部補助。

 

・ビューティーディレクターを束ねる約230人* のグランドオーナーへは、「GOドッグ」と呼ばれる総合健診を全額会社負担。

 

・さらに半期に一度行われる優秀者を対象とした表彰式で、乳がんのセルフチェックブースを構えるなど、がん対する知識を習得する機会を積極的に設けている。

 

*2  ビジネスパートナーの互助組織

*3  2019年1月1日現在

 

◆治療支援

・ビューティーディレクターの収入を一部サポートする制度を設け、がん治療で長期間販売活動ができなくなった場合でも、安心して治療を受けられ、復帰しやすい環境を整えている。

 

・そして、ポーラ福祉共済事業団会員を対象とした、復帰・両立サポートに新制度を導入。スムーズな復帰をさらに後押している。

 

  • 個々の状況に応じてがん治療の初期費用の一部を補助する「治療応援金」
  • 治療による外見変化に対する費用を一部補助する「アピアランスサポート」
  • 復帰時に必要な物の購入等に使える「ショッピングポイントの付与」

 

講評・コメント

 

・他社や他団体との連携を継続して進め、さらに発展させています。

 

・お店でできるアクションを明確化され、教育プログラムの構築、ウェビナーでの研修を開始されるなど、新たな取り組みをされています。

 

・自社の両立支援に関するハンドブックを、がんアライ部の「がん治療と就労の両立支援ハンドブック」制作ワークショップで紹介されるなど、自社の知見やノウハウを積極的に社会に還元しようという姿勢が伝わってきます。

 

>>「がんアライアワード 2021」受賞企業と事例集一覧はこちら

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