がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2021シルバー】株式会社エグゼクティブの「がんと就労」施策

【がんアライアワード2021シルバー】株式会社エグゼクティブの「がんと就労」施策

がんアライアワード2021に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

シルバー受賞:株式会社エグゼクティブ

事業内容:営業アウトソーシング

従業員数:33人

ウェブサイト:https://www.executive.jp/index.php

取り組みのきっかけやエピソード

 

・当社の働き方の理念であるNLPT(場所や状況に制限されない働き方)は、お子さんの看病で休んでいた社員からの「自分自身は健康。数日間会社には行けないが、自宅で作業ができたらありがたい」という声がきっかけでした。

 

・緊急や事情がある時に、場所と時間に縛られ思うように仕事ができないというのも悔しい、という思いから、新たな働き方の仕組みを考え、緊急時にテレワークを活用するというところから始まりました。

 

この取り組みは、がんや病気に関わらず、介護、子育て、通院、遠方に住んでいるなど…様々な事情で自宅での勤務が好ましい方たちへの周知に繋がり、あらゆる勤務体系で働く社員が増えました。

 

・多様な働き方の社員が増えたことで、事情と向き合いながら活躍していけることが当たり前となり、社員ひとり一人の理解と浸透がより深まりました。

 

・「事情と仕事を両立したい」、「限られた時間の中で責任を持って仕事をしたい」、「(事情と向き合いながら)キャリアアップをしたい」など、仕事・プライベートの両立についてポジティブで明確な目標を持つ社員が増えています。組織は、社員の声と共に進化と成長を続けています。

 

・当社員が、がんに罹患した例はありません。しかしながら、病気・子育て・介護・妊娠など、様々な事情と仕事との両立はすでに多数の経験があります。

 

・2021年は、看護、治療、家族の事情で、5名の社員がワーケーション、サバティカル休暇を活用しました。テレワーク環境の中では、些細な近況の変化が見えにくくなることもありますが、小さな変化をキャッチし、放置させない環境を作ることで、安心して長く働き続けるための制度活用が進んでいます。

 

状況の変化に向き合い、「働く」ということを真剣に前向きに考えながら、最適な働き方制度を選択していくという風土の根付きが、休暇制度の活用を身近なものにしています。

 

・業務体制や制度の整備だけではなく、当社の土台にある、「思いやりの文化」「お互いさま精神」、社員同士の思いやりや協力し合う風土を強みに、「どんな状況でも働いていける」ことが当たり前である環境づくりを、一歩一歩、着々と進めています。

 

風土づくり

 

◆NLPT制度「働くのに場所も時間も関係なし!!」 
(Our company has No Limitations on the location of work Place and working Time.)

 

・働く場所を自由に選択することができ、ライフイベントや環境に左右されない多様な働き方を自分自身で選択すること。

 

・「緊急や事情がある時に、場所と時間に縛られ思うように仕事ができない、というのもなんだか悔しい」という思いから、場所や時間に制約されないハイブリット型の仕組みを考え、2017年の決算報告会で、NLPT「働くのに場所も時間も関係ない」を会社の意思として表明しました。

 

・この表明を皮切りに、働き方改革が大きく進み、NLPTを基本理念とした当社の特徴的な4つの制度が誕生しました。

 

  • 完全テレワーク制度(全国から勤務、決まった出勤日なし)
  • フリー正社員制度(週3日でも時短でも在宅でも正社員)
  • プロジェクトリーダー制度(階層組織なし。いつでもだれでもプロジェクトリーダー)
  • DーLIGHT制度(在職年数や勤務体型でなく、クライアントの喜び値で給与が決定)

 

・この働き方制度により、介護・子育て・病気・遠方に住んでいるなど、様々な事情があっても、やりがいをもって働くことができる、という環境が作られています。

 

・また、場所や時間、状況に左右されない働き方は、それぞれの事情と仕事を両立していくことが特別なことではなく、当たり前である風土を醸成しており、国内外から様々な働き方で活躍する社員が集まるなど、多様性がさらに広がっています。

 

◆働き方を支える、助け合いの文化

エグゼクティブには「困っている人がいたら助ける」という文化が土台にあります。

 

・当社は、女性社員が多く(社員の約9割)、幼いお子さんを持つ子育て世帯が多数活躍しているため、急な欠勤や早退・遅刻など、イレギュラーなことが頻繁におきていました。

 

・しかし、それは子育てに限らず、誰にでも起きることです。当社は、「今から早退します」のようなイレギュラーを想定して作られているので、例えば、誰かが突然早退することになっても、現場が慌てたり困惑することなく「お大事にね」で機能し、「突発的なことが起こるのは当たり前だよね」とみんなが当たり前に思い合う組織体制、文化が社内全体に根付いています。

 

2020年7月から働き方がフルリモート勤務に移行しましたが、一度も直接顔を合わせたことのない社員が増えた今も、変わりません。

 

・この企業文化は、トップである社長が社員に「早く帰りなさい」「体を休めなさい」「無理はするな」と、何年もかけて伝え続けてきた積み重ねにあります。

 

社員の子供が保育園から発熱の連絡があったと聞けば「早く迎えに行きなさい」「大丈夫か?」と、トップがみんなの前で言い「それが当たり前なんだ」と宣言すること。トップが先頭に立って「早く帰りなさい」と言い、全員に対して「体を休めなさい」「無理はするな」と、何度も何度も積み重ねて伝えていくこと。

 

全員がそのような場面を何度も経験することで、「そういう時もあるよね」と、それぞれが思い合う環境となり、時間はかかりますが、誰かに何かが起きても、みんなが「大丈夫?早く帰ってね。安心して任せて。」と言い合う文化へと醸成されていきました。

 

NLPT、完全テレワーク制度、フリー正社員制度、プロジェクトリーダー制度、D-LIGHT制度が、きちんと機能し、一人ひとりの輝く働き方を作ることができる理由は、これまで培われてきた、「お互いさま精神」「感謝を伝え合う」「十人十色の働き方」を当たり前とする社風、企業文化の深い根付きにあります。

 

◆事情があってもあきらめないで、解決できる方法を自分と会社で一緒に考えるという風土

 

・社員が会社の都合に合わせるのではなく、会社が社員の状況に合わせながら変化・進化をしていくことが、当社の特徴です。一方通行ではない関係が、よりよい環境を自分たちで作っていくという風土を作っています。

 

・小さな心配事に対してもきちんと向き合い、解決できる方法を一緒に考えていく。オンラインチャットや電話など、相談窓口の明確化と拡大を行ない、勤務・業務についての不安や悩みだけでなく、個人的な健康状態なども相談できる環境を整備しています。

 

相談できる環境づくり

 

◆人事なんでも相談室の強化

オンラインチャット相談窓口を追加し、どこにいても相談することができます。事情と仕事を両立できる方法を一緒に考える環境を整え、社員からの相談全般にのっています。

 

◆長期休暇明け面談

復職後面談(1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月)、入社後面談(入社後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月 )など復職後、入社後のサポート体制を整えています。

 

制度・配慮

 

がんや病気に罹患したときに限定した制度ではありませんが、NLPTを理念とした4つの制度で、どのような事情があっても、働くことを諦めずにやりがいをもって安心して長く働ける取り組みを行っています。

 

◆完全テレワーク制度(全国から勤務、決まった出勤日なし)

 

・「働く場所を自由に選択する」という働き方が浸透したものの、まだ「緊急時に勤務体制を変える」という活用にとどまっていました。2020年の新型コロナウイルスにより、日常や会社の在り方・働き方を大きく変化したことを受け、全社員が状況に左右されることなく、安心して仕事ができるよう、テレワーク体制を強化しました。

 

・一時、「出社+在宅MIX」の働き方を整えましたが、採用活動をきっかけに、「この在宅勤務自体を、エグゼクティブの戦略的な強みに変えてしまおう」と考え、会社のオフィスを『主に仕事をする場所』から、『主にコミュニケーションを取る場所』に変えました。
全社全部門を完全テレワーク体制に移行したことで、これまで不完全だったテレワーク体制が完全なものになり、働き方の多様性が大きく広がりました。

 

・一時的ではなく、全員がずっと在宅勤務と決めることで、社内の方針や運用方法が一本化され、一人ひとりが迷うことなく、全国どこからでも同じ方向を向いて働くことができています。

 

・また、完全テレワークでそれぞれの自宅が職場になったことを受け、「会社=仕事場ではない」ことを明確にするために、これまで仕事場であった本社オフィスを一掃し、カフェ風オフィスにフルリノベーションを行いました。あらゆる制度をリンクさせながら運用することで、社員一人一人の事情と仕事の両立を支えています。

 

・2020年8月、本社は「仕事場」から「コミュニケーション+遊び場」として、コミュニケーションの為のカフェ風オフィス「こみゅフェス」に生まれ変わりました。社員主体のこみゅフェスプロジェクトチームが、社員にとって居心地の良い空間をテーマに、フルリノベーションを実行しました。

 

・社員によるプレゼン会やミーティング、映画鑑賞やヨガなど、「心を密にする」を目的に運用しています。

 

また、完全テレワークの体制をわかりやすく伝えるため、言葉やテキストだけではなく、オフィスの大改造で物理的にも示めすなど、大きな働き方改革を行う際は、特に、スピード感と会社の強い意志を明確にすることを大切にしています。

 

◆フリー正社員制度(週3日でも、時短でも、在宅でも正社員)

 

・2013年のパート採用をきっかけに、「勤務時間にかかわらず、責任をもって勤務でき、正当な評価がうけられる働き方」の仕組みづくりを始め、2018年に「フリー正社員制度」が誕生しました。
フルタイム・時短・週3正社員の勤務体系から、状況に合わせて1ヶ月単位で転換、行き来が出来る制度です。(いずれも無期雇用の正社員)例…時短→フルタイム→週3

 

・また、職務レベルや職位はそのままに、勤務体系を変更することができるので、ネガティブな要因がない中で、自分にとって最適な働き方を選択することが可能です。

 

・働く場所のみならず、働き方を社員自身が選択できることで、ライフイベントと両立をしながら安心して責任のある職務に当たれるようになりました。どのような状況でも、社員一人一人が前向きに成長していくことができます。

 

・2013年以前のフルタイムのみの社員構成から、現在はフルタイム・時短・週3が1:1:1の割合で混在するなど、様々な働き方を選択しながら活躍していける組織へと進化を続けています。

 

◆プロジェクトリーダー制度(階層組織なし。いつでもだれでもプロジェクトリーダー)

 

・社内組織を、階層、役職のピラミッド型の縦割りではなく、プロジェクト単位でチームを組んで業務を遂行する体制に整えています。 年功序列、入社順ではなく、挙手制で誰もがリーダー職に立候補することが可能。

 

・当社では100%のメンバーがリーダー職を経験しており、社員の挑戦、成長したいという希望を全面的にサポートする教育体制のもと、入社3ヶ月でリーダーを経験するメンバーもいます。

 

・プロジェクト毎に異なる様々な職位・立場を経験することで、相手のことをより想像しやすく、より分かるようになります。

 

・また、1つのプロジェクトには、週 3、時短、フルタイムと勤務体系も社歴も多様なメンバーで構成されています。ノウハウの共有はもちろん、調子が悪いメンバーや急な欠勤・早退などがあった場合も、チームの中で声を掛け合いながら瞬発力のあるフォロー体制を組んで、チーム、個人の成長を引き上げています。社内制度の全ての根底となる、助け合う文化を土台に、チームビルディングが強化されています。

 

◆DーLIGHT制度(在職年数や勤務体型でなく、クライントの喜び値で給与が決定)

 

・当社は、お客様に喜んでいただいた事を、数値化し、そのポイントでランクと給与をきめるD-LIGHT(ディライト)という給与制度を構築しています。

 

・保証される基本給(フルタイムをベースに、勤務時間が75%であれば基本給75%)に、職能給(お客様からの喜びの声(※1)を全て定義し数値化。その数値によるランクで金額を決定)を足していくシステムです。

 

・自身の職務レベルや、給与額、何をどれだけ頑張れば次の職務レベルになれるかなど、PCからいつでも確認できるよう視覚化し、楽しく業務ができる仕組みを自社開発システム内に構築しています。

 

(※1)職能給=どれだけお客さまを喜ばせたか。
例)営業会議を実施/受注した/商談がうまくいった/長く契約していただいている/現場メンバーの仕事内容に感謝いただいた等

 

◆サバティカル制度

2019年より運用を開始した、一定の長期勤続者に対して与えられる長期休暇制度です。期間は1ヵ月~1年、休暇理由に関係なく取得することができます。復職後も職責や職務レベルは継続されます。

 

講評・コメント

 

・イレギュラーが起こることを想定して働き方に関する様々な制度づくりを進められています。

 

・「お互いさま精神」が根付いた、社員にとって働きやすい風土づくりを進められています。

 

>>「がんアライアワード 2021」受賞企業と事例集一覧はこちら

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