がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2020 ゴールド】花王株式会社の「がんと就労」施策

【がんアライアワード2020 ゴールド】花王株式会社の「がんと就労」施策

がんアライアワード2020に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

ゴールド受賞:花王株式会社

事業内容:家庭用製品、化粧品、食品、工業用製品の製造、販売

従業員数:7,905人(連結対象会社合計 33,603人) 2019年12月31日現在

ウェブサイト:https://www.kao.com/jp/

 取り組みのきっかけやエピソード

 

・花王は、主に女性に使っていただく商品を提供する会社であり、女性社員も多いことから、女性の健康支援について早期から取り組み、その中でも女性のがん対策には積極的に取り組んできました。また、医療費分析の結果から、がんは生活習慣病とともに支援対象の疾病として、会社や健保が様々な支援に取り組んでいます。

 

・花王はスキンケア、ヘアケアなど生活に密着した商品を提供しているので、その知見を活かして社内外でも取り組めることがあるのではないかと考えるようになりました。

 

◆社内外の取り組み例

・髪を失った子供さんに無料でウィッグを送るヘアドネーションのJHD&C渡辺さんとのつながりで、2019年に「夏休み親子イベント『ヘアドネーションと髪を学ぼう!』」に 「JHD&C応援団」として参加しました。ヘアドネーション体験や毛髪の仕分け、企業ブースでは髪の毛の仕組みや上手なシャンプーの仕方などを学んでいただきました。

 

・“がんになっても動揺しない社会へ”を目指して、医・産・官・民・メディアなどコレクティブインパクトで課題解決していく方針に賛同し、CancerX Summit2020の運営ボランティアに参加して、花王も協賛企業となりました。

 

・花王ハートポケット倶楽部は、2004年に開始した花王グループ社員による社会的支援を目的としたクラブ組織です。クラブの趣旨に賛同する社員が会員となり、毎月の給与から任意の金額を積み立て、よりよい社会づくりをめざし、社会課題の解決に取り組む活動に役立てています。がんの支援として2018年度にはマギーズ東京、2019年度にはキャンサーペアレンツさんやマザーフォレストさんをサポートしました。

 

・花王ハートポケット倶楽部の支援がご縁で、2019年にキャンサーペアレンツの西口さん、マザーフォレストの太田さんと共に、がん患者のお子さまの夏休みの思い出に花王ミュージアムの見学と手洗い教室をおこないました。

 

2019/7/21(@東京)、8/4(@大阪)で夏休み親子イベント “ヘアドネーションと髪を学ぼう!”を共催

 

2020/2/2(@BaseQ)でCancerX Summit2020を協賛

 

風土づくり

 

◆花王は2008年にトップメッセージとして花王グループ健康宣言をおこない、「健康づくり」5つの取り組み(1. 生活習慣病、2. メンタルヘルス、3. 禁煙、4. がん、5. 女性の健康)を中心に健康づくり活動を推進しています。

・花王では、「ヘルスリテラシーの高い社員を増やす」ため、健康づくり活動の見える化をすすめ、PDCAサイクルを回しながら社員の健康度を上げていく「健康経営」に取り組んでいます。

 

・また、社員の健康に関するルールや情報を事業場の安全衛生委員会等やイントラネットを通じて、社員へ分かりやすくお知らせするとともに、社員が病気に罹患し、就業が困難となりうる場合は、まずは相談しようという(上司・人事・産業保健スタッフ)風土づくりを心がけています。

 

◆10月の「ピンクリボン月間」には乳がん早期発見啓発プロジェクト「花王グループ ピンクリボンキャンペーン2020」を実施しています。

・「ピンクリボンアドバイザーによるがん教育プロジェクト」の支援を行ったり、生理用品ブランド「ロリエ」では、期間中、ブランド特設サイトにてクリック募金を実施し、女性の健康を支える活動に寄付しています。乳がん、子宮頸がん等に関する講演会も実施し、がん早期発見のためのセルフチェック法などを学んでいます。

 

◆がんへの理解促進については、事業場に勤務する社員の特性を踏まえて、がんを中心とした啓発セミナーを実施しています。

セミナー例:

・女性のがんについて知ろう(子宮頸がん・乳がん)

・体験してみよう 乳がんの自己検診(触診モデル使用)

 

相談できる環境づくり

 

◆社員が疾病を抱えながらも不安なく働き続けられるよう産業保健スタッフが定期的なフォローアップを実施するとともに、疾病を抱えながらの働き方について、上司、人事、産業医、看護職が本人と相談をしながら最適な働き方を共に考えています。

 

◆各事業場には健康相談室があり、産業医・看護職に社員が困ったことを相談できる体制を整えています。また、相談室専用のメールアドレスや女性の健康相談窓口等もあり、様々な方法で相談することが可能です。

 

◆罹患後の社内のキャリアや仕事の悩みについては、社内カウンセラーに、こころの不安については、外部EAPに相談することもできます。

 

制度・配慮

 

◆がんの早期発見と早期治療のため、定期健康診断にがん検診項目があり、女性に関しては、乳がん・子宮がん検診も健診項目に含まれています。

・若年女性のがんの罹患もあることから、若年層からのがん検診も推奨しています。

 

・健康診断結果を受け、健康相談室からの二次検査の受診勧奨や再検査後のフォロー体制も充実しています。

 

◆がんを含む私傷病に対する支援として、有給の「私傷病特別休暇(勤続・年齢により20勤務日・40勤務日)」、家族の看護・介護対する支援として「看護・介護特別休暇(勤続・年齢により20勤務日・40勤務日)」が付与されており、入院や通院による治療のために利用することができるため、社員自身の治療(入院・通院)および、社員の家族の疾病等に伴う看護ケアに集中することが可能です。

 

◆月間フレックスタイム制を導入しているため、1ヶ月単位の変形労働時間制に基づき、1ヶ月の所定就業時間を変更することなく、1日の就業時間を延長又は短縮裁量で勤務時間を柔軟に決めることができるため、治療と仕事の両立がしやすい環境が整っています。

 

◆年次有給休暇を、1日単位、半日単位(半日休暇)だけでなく、1時間単位(時間単位休暇)で取得することが出来るため、がんに罹患した際も、働きながら治療・通院ができ、フォローアップの診察等も定期的に受診が可能です。

 

◆社員間の共済会からは、休業に伴い、見舞金が支給されます。

 

◆花王には、疾病や傷病により休暇・休職に入るときから復帰後の対応の流れを示した職場復帰ガイドラインがあり、本人の職場復帰に向けて、本人、上長、人事、産業看護職が、確認しあう体制が取られています。

 

◆健康保険組合からは、医療費が高額になった場合、一定の基準に基づいて計算した自己負担額の限度額を超えた場合、超えた額が「高額療養費」として支給されます。加えて、休業中に給料等の支給がない場合は、「傷病手当金・傷病手当付加金(給与の85%)」が支給されます。

*:2020年現在での社内制度になります。

 

新型コロナウィルスの感染拡大による影響に応じて新しく始めた「がんと就労」の取り組み等に関するエピソード

 

・社内ピアサポートの発足を計画し、サッポロビールさま、アフラックさまに社内ピアサポートの仕組みや進め方などをご教授いただきました。

 

コロナの影響で色々なことが思うように進められていませんが、今回ご紹介いただきましたWorkCAN’s(ワ―キャンズ)企業合同ピアサポート研修で、ぜひ勉強させていただきたいと思っています。

 

がんアライアワード受賞をきっかけの一つにし、社内でも理解をより深めていきたいと考えています。

 

講評・コメント

 

2008年から、「健康づくり」の取り組みの一つにがんを入れられていたところから、がんと就労の取り組みへの本気度を感じました。
「JHD&C応援団」やCancerX Summit2020の運営ボランティア、キャンサーペアレンツさん、マザーフォレストさんとのイベントなど社内の枠を超えて活動を進められています。

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