がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2020 ゴールド】サッポロビール株式会社の「がんと就労」施策 - がんアライ部

【がんアライアワード2020 ゴールド】サッポロビール株式会社の「がんと就労」施策 - がんアライ部

がんアライアワード2020に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

ゴールド受賞:サッポロビール株式会社

事業内容:製造業

従業員数:2,154人(2019年12月現在) 

ウェブサイト:https://www.sapporobeer.jp/

取り組みのきっかけやエピソード

 

・健康保険組合のデータ上、がんの検査・治療を受けた社員数が想像以上に多かったことから、2017年に人事部として「治療と仕事の両立支援ガイドブック」の作成に取り掛かり、実際のがん経験者も入って推進することとした。

 

・がんアライ宣言では、社長自らが宣言を行った。

 

・自社がんアライ宣言を具現化し、ダイバーシティや健康経営をさらに推進すべく、がん経験者の社内コミュニティ「Can Stars」を2019年に発足して体験談の共有を中心に活動しており、温かい職場に支えられたことへの感謝や罹患者がいたら普通に接してほしいとの要望等、がん経験者の声を社内発信している。

 

・「Can Stars」は他企業等との交流も行っており、本年9月には「企業合同ピアサポート研修」を開催し、参加4社合同のリリースを発信した他、本年の緩和・支持・心のケア合同学術大会でのポスター発表や一般社団法人CSRプロジェクトが中心になって進める「企業内ピアサポーターの育成」への側面支援を通じ、企業内ピアサポートの重要性に関する医療者への理解促進、社会の中で働くサバイバーのつながりの形成にも取組んでいる。

 

・2018年・19年のがんアライアワード・ゴールドの受賞に関して、社内周知に加えて社外にもリリースを発信し、サッポログループの社会的取組みを題材とした社外向けの「サステナビリティブック」や「株主通信」にも掲載した。

 

風土づくり

 

◆生活習慣病健診(健康保険組合が実施する健康診断、がん検診相当の項目含む)について、会社からも費用を一部補助し、就業時間中に受診可能な制度とした上、会社側からも積極的に受診勧奨を実施している。

 

◆「治療と就労の両立支援マニュアル」を作成し、社内イントラに掲載することで、がんに罹患した社員が治療と就労の両立に当たり必要な情報をいつでも閲覧できるような環境を整備している。

 

◆がんをテーマに組込んで、サッポログループ全体として管理職向けのマネジメントセミナーを開催し、知識や罹患者への対応の理解に加えて相談しやすい風土、たとえ開示しない場合でも安心して働ける風土づくりを行っている。

 

相談できる環境づくり

 

◆上司とは定期的に個人面談をする制度があり、その中で治療や仕事について相談できる体制を整備している。

 

◆全国事業場に産業医・保健師を配置しており、健康面での相談がしやすい体制を整えている。

 

◆自分の健康や家族事情を含めて、キャリアのことを社内のキャリア相談員にいつでも相談できるキャリア相談制度がある。

 

◆人事・上司・産業医・保健師が、定期的に状況確認・相談できる体制を整えている。

 

制度・配慮

 

◆失効した有給休暇を治療等に充当できる積立休暇に加え、時間有休・スーパーフレックス・テレワークを導入し、柔軟な勤務が可能になることで治療を続けながら就労継続できる体制を整えている。

 

◆がんに罹患した社員・その上司向けに「治療と就労の両立支援マニュアル」を作成し、社内イントラに掲載。治療と就労の両立にあたり必要な情報をすぐに得られるよう体制を整備している。

 

◆治療と仕事の両立に使える治療短時間勤務制度を導入している。

 

新型コロナウィルスの感染拡大による影響に応じて新しく始めた「がんと就労」の取り組み等に関するエピソード

 

・「Can Stars」の社内の接点拡大策として想定していたカフェ形式の一般社員との交流等のリアルな場が困難になったことから、一般社団法人がんチャレンジャー様のご厚意で提供頂いた「寄り添い方ハンドブック」を活用しながら、社長の協力も得てCan Starsの応援団を募集することとし、40名以上の参加を得て社内の支援の輪を広げた。

 

講評・コメント

 

2019年に発足されたがん経験者の社内コミュニティ「Can Stars」の活動を推進され、企業内ピアサポートの重要性に関する医療者への理解促進、社会の中で働くサバイバーのつながりの形成へとつなげられています。
毎年着実に取り組みを進化されています。

Member部員

を押して、がんアライ部の部員になる

「がんアライ部」にご賛同いただける方はすべて部員と考えています。
まずはFacebookからつながり、一緒にがんとともに生きる社会をつくりましょう!