がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2020 シルバー】株式会社オカムラの「がんと就労」施策

【がんアライアワード2020 シルバー】株式会社オカムラの「がんと就労」施策

がんアライアワード2020に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

シルバー受賞:株式会社オカムラ

事業内容:製造業

従業員数:3,868人

ウェブサイト:https://www.okamura.co.jp/

取り組みのきっかけやエピソード

 

・オカムラは「従業員一人ひとりの多様性を尊重し、企業活動に関わるすべての人たちが心身共にすこやかであることがすべての基盤であると考えます。そして「Work in Life」の実現に向けて、いきいきとはたらき続けるために、心身の健康保持増進と、健全な職場環境を維持していくことを宣言します」と経営トップが健康経営宣言をしています。

 

※「Work in Life」とは「仕事も、家族や友人、趣味、休み、健康、学びなどと同じように、自分の人生の中の一つとしてとらえましょう」という考え方です。自分らしい生き方を想像し、自分らしい働き方を考えることが、「Work in Life」です。

 

・また、当社従業員の平均年齢も41.8歳と決して低くはなく、2018年3月には働き方改革推進によるシニア層活躍に向けて定年を65歳に延長したこともあり、当社にとって従業員の健康は益々の重要課題となっています。

 

・「がんは万が一ではなく二分の一」という広告の通り、しっかりがんと向き合う必要性を感じました。また、従業員数は3000人を超えるため、がんだけではなく様々な疾病を抱える従業員の支援をより一層拡げていく必要があると、健康推進室として実感しています。

 

・誰しも病気を持つ当事者になるかもしれない、支える側になるかもしれない、働く時間や制限があったとしても会社を辞めることがなく、支援体制があり、寄り添う人がいて、長く働き続けられる会社であるように健康推進室として取り組みたいと感じました。

 

・今ほど制度が整っていない10数年前、30代でがんに罹患した方がおり、治療・闘病・復帰する姿を見てきましたが、制度を上回る部署の方々の協力や上司の方の配慮の中でがんと仕事を両立してきた友人の姿がありました。治療と仕事を両立させていくためには本人の精神状態や、気持ちのあり方に左右されることも多々あるかと思いますが、「気持ち」を伝えられる環境や、「理解者」がいるかいないかがとても重要に思えました。本人を支える人や環境があると、不安は抱えながらも前向きになれるのかもしれない、と感じました。

 

・会社の制度して明確にされていないことでも、復帰後の配属部署や働き方などについては、状況によっての特例措置とし、ひとり一人柔軟に対応しています。

 

風土づくり

 

◆環境・風土作り

2018年4月ダイバーシティ推進室が設置され、様々な人財がより働きやすく、能力を発揮できる環境・風土づくりをめざしています。また育児・介護・治療などで働く時間・場所の制約がある従業員がめざすキャリアを実現できるよう、多様な働き方の環境整備を継続的に進めています。

 

◆セミナー

「一人でも多くの従業員に「がん」を知ってもらうセミナー」を開催しています。がんと告知された後どんな治療が行われるのか、がんを早期発見するうえで大切なことは何かなど、がんを経験していない方はなかなか情報を持ち得ないことも多いため、従業員一人ひとりが適切な知識を持ち、万が一がんに罹患しても早期に適切な治療を開始できれば治療と仕事の両立はよりしやすくなること等を「伝える活動」を行っています。

 

◆身体の健康診断

「健康障害ゼロ!」を目標に、従業員の心身の健康維持・増進に向けた取り組みを展開しています。身体の健康管理として、法定健診に加え生活習慣病健診を実施し、二次健診が必要な場合は、産業医と連携し受診を促しています。二次健診終了後に就業上の制限の有無の判定(=就業判定)を産業医が行い、判定結果を所属長に伝え適切な対応につなげています。

 

◆女性特有の疾病予防

乳がん・子宮頸がんなど、女性特有の疾病予防のために、一部の健診機関では、定期健康診断時に婦人科健診項目をオプションでつけられるようにしました。他、人間ドック等利用補助制度を使い、婦人科健診を受けることも可能になっています。

 

◆疾病予防対策

健康保険組合と連携し人間ドック・婦人科健診補助制度、特定保健指導、オンライン禁煙プログラムを実施しています。インフルエンザ予防接種の補助金支給を通して、従業員のインフルエンザ発症や重症化予防をしています。

 

◆心の健康診断

心の健康管理として1年に1回ストレスチェックを実施。受検後、高ストレス者には産業医との面談を勧め、 自身の心の状態の把握、主治医による継続的なフォローの必要性の判断などにつなげています。

 

◆心と身体のリフレッシュ

労使一体となり年次有給休暇の計画的な取得を促すとともに、従業員の健康増進や余暇活動等の充実を目的とし、連続有給休暇の取得を促進しています。オカムラの2019年度の有給休暇の平均取得日数は12.8日、取得率は70.2%でした!あわせて、従業員が心身のリフレッシュと自己形成を図る機会として、一定の勤続年数が経過した従業員を対象としたリフレッシュ休暇制度を導入しています。

 

◆健康コラム

毎月発行し、従業員の「健康理解」を深め、「健康意識」の向上を目指しています!

 

◆長期欠勤・休職 簡易版パンフレット

簡易版を作成しており、相談があった際に必要な情報をお渡しできるように整備している(今後充実させる予定)

 

相談できる環境づくり

 

◆社内相談窓口

2020年4月健康推進室が設置され従業員の健康増進に向けた取り組みを実施中です。産業保健スタッフ(産業医、保健師、カウンセラー)は健康診断、二次健診、ストレスチェック、女性の健康相談など、従業員の心身の健康に関する窓口として支援・対応をしています。

 

また各事業所では産業医と看護師が窓口となっていますが、更に人事総務課とも連携をとり環境を整え、一緒に従業員の支援に取り組んでいます。

 

◆社外相談窓口

身体の不調や不安を相談できたり、専門医を紹介してもらえるような無料の外部相談窓口を提供しています。

 

◆職場面談

月に一度1on1を実施し、上司と部下の間で情報交換やコミュニケーションを育める環境をつくっています。

 

制度・配慮

 

◆傷病休暇制度

オカムラでは、従業員が病後の療養期間中も健康回復に専念できるよう、傷病休暇制度を導入しています。これは、年次有給休暇のうち次年度に繰り越しができなかった日数を、有給休暇がなくなった場合に、最大20日間まで傷病を事由として利用できるものです。

 

◆復職制度

復職の際にはリハビリ出社制度を設けており、休職から復職する段階で再発を防止するため、徐々に職場・仕事に慣れるための短時間勤務で業務への復帰にともなう負担の軽減に努めています。

 

◆スーパーフレックス制度・時間単位有給休暇制度・他拠点勤務

介護や治療との両立含め、様々な目的で活用が可能です。

 

◆在宅勤務制度

育児や家族の介護などをしている社員が、より効率的かつ継続して働くための制度ですが、運用する形で治療を続けながら就労継続できる体制を整えることが可能です。

 

◆傷病手当金

病気・怪我などで会社を休み給料が支払われない時、生活保障のために支給されます。

(1年6カ月限度で95%、それ以降復職まで50%が支給)

 

◆長期入院見舞金

病気・怪我などで、2週間以上連続して入院した場合に支給されます。(180日限度で1日3,000円支給)

 

新型コロナウィルスの感染拡大による影響に応じて新しく始めた「がんと就労」の取り組み等に関するエピソード

 

・産業医面談を対面からオンライン面談へ7割ほど移行しましたが、大きな問題はないため、今後は首都圏だけでなく地方の産業医面談もオンラインへ移行予定です。

 

・新型コロナウィルス感染予防策として通勤時の混雑緩和、職場内の密回避のため在宅勤務の対象を暫定的に拡大しました。現在、当社はウィズコロナの状態ですが、アフターコロナにおける柔軟な働き方にむけて、今後、対象者の見直しなど在宅勤務制度を改訂する予定ですので、より一層誰にでもひらかれた働きやすい制度となりそうです。

 

・当社の働き方も大きく変わり、在宅やテレワークなど柔軟な働き方ができる様になりましたが、その一方で在宅期間が増え長くなったことで、コミュニケーションも減少傾向がみられ、社員の孤立化も心配されましたので健康推進室として全従業員を対象とし「セルフケア」のeラーニングを実施致しました。

 

今後は、定量的・継続的なサーベイを実施し従業員のメンタルとフィジカルの両面の状況をはかり、健康増進施策へと繋げていく予定です。

 

講評・コメント

 

スーパーフレックス、時間有休、傷病休暇などを活用することで治療しながらでも働きやすい制度を整えられています。
「一人でも多くの従業員に「がん」を知ってもらうセミナー」の実施や健康コラムの毎月発行など、社員への啓蒙活動も行われています。
様々な取り組みを通じて社内にどんな変化が生み出されていくのかなど、風土・環境づくりがさらに広がっていくことを期待しています。

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