がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2019 シルバー】平安伸銅工業株式会社の「がんと就労」施策 - がんアライ部

【がんアライアワード2019 シルバー】平安伸銅工業株式会社の「がんと就労」施策 - がんアライ部

がんアライアワード2019に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

シルバー受賞:平安伸銅工業株式会社

業種: 卸小売り業(ファブレスメーカー)

従業員数: 60名

ウェブサイト:https://www.heianshindo.co.jp/

取り組みのきっかけやエピソード

 

・プレイヤールーム(お祈りの部屋)の設置

 

・ここ数年人材が多様化しており、外国籍スタッフも在籍していています。2018年新入社員にはムスリム(アンギタさん、インドネシア出身)のスタッフがおり、1日に5回お祈りをする習慣を尊重し、執務スペースに弊社ブランドの“ラブリコ”と突っ張り棒にてプレイルームをスタッフ自らDIYし、製作。現在も利用してもらっています。

 

・こうした取り組みは、“違いを大切にしよう”というヘイアンバリューに基づくものであり、多様性を受容する風土があります。多様性を受容するため、既存の制度・設備では不足がある場合には、スタッフみんなで「どうすればその人が自分らしく働けるか」アイデアを出し、解決していくという姿勢があります。これは、今後、がんに罹患したスタッフが出てきた場合にも、その人ひとりひとりに向きあって、スタッフみんなで助け合う風土があると言えます。

 

【参考】 18年新卒入社の2名。右がアンギタさん。

 

オフィスに設置したプレイヤールーム。弊社商品ラブリコと突っ張り棒を使いスタッフがDIY。

 

風土づくり

 

◆ヘイアンバリューの浸透活動

 

・弊社ビジョンを達成するための価値観であるコアバリューとして“ヘイアンバリュー”を掲げています。その中に、「私らしい暮らしを実践しよう」「違いを大切にしよう」などを掲げており、普段からプライベートの充実の大切さを育むことや、お互いの個性を尊重し合い環境づくりを心がけています。

 

・ヘイアンバリューを掲げるだけではなく、スタッフ一人一人に理解・浸透してもらうことが大切であるため、経営陣とのバリュー座談会や外部講師を招き半年毎にバリュー理解のためのワークショップを開催。また、自分事に考えてもらうきっかけとして、スタッフをモチーフとした“平安クッキー”の製作も実施しております。

 

・こうしたヘイアンバリューは、スタッフががんに罹患した際にも、社員一人一人の暮らし・生活・状況に向き合い、その人らしい働き方を応援するという風土のベースになっていると考えます。

 

【参考】外部講師を招いてバリューワークショップの様子

 

【参考】ヘイアンバリューを身近に感じてもらうための平安クッキー

※クッキーに社員をモチーフにしたメッセージを同封(社員が企画~デザインを実施) クッキー自体の製作は理念に共感している社会福祉法人みつわ会さん(大阪府)にお願いしました。

 

(クッキーに同封しているメッセージカード)

 

相談できる環境づくり

 

◆下記の取り組みを通じて、スタッフ同士のコミュニケーション

 

・タイワ(1on1ミーティング)の実施

これまで一部のスタッフ向けに行っていた、スタッフと上長との1on1ミーティングを全社で取り組みを開始しました。業務負荷などの相談のみならず、プライベートで起こったことなど共有する内容はどのような内容でも良く、タイワを通じてスタッフの価値観を理解し受け入れることを目指しています。

 

・社長ヒアリング

年1回社長とスタッフ全員が1対1でミーティングを行い、業務、キャリア、またプライベートのことなど相談、意見を言える場を設け、個人の声がトップにも伝わるような制度を取り入れております。

 

・グループ朝礼

毎朝、各グループで朝礼を実施。その日のタスクのみならず最近起こったプライベートを共有してもよく、顔を合わせてコミュニケーションしています。

 

・オープンな場で相談できる環境づくり

社長自ら、プライベートな面についても積極的に自己開示しており、“個人的な理由で周囲の協力が必要な時には、オープンに相談してよい”という環境づくりを経営者が率先垂範している。実際に、社長が妊活に取り組んでいる旨をオープンチャットグループにて発信して協力を仰いだ。

 

制度

 

◆簡易人間ドッグの実施:毎年の健康診断は全スタッフ簡易人間ドッグも受診し、がんなどの重病の早期発見に向け取り組んでいます。

 

講評・コメント

 

社長や従業員同士のコミュニケーションを促進する仕組みが整えられており、プレイヤールームを設置されるなど「違いを大切に」というコアバリューを体現されています。

 

仮にがん罹患者が就労について相談をしたとしても、今ある風土や環境があれば対応してもらえそうな期待感があります。

 

がん罹患者の声を取り入れた制度づくりをさらに進められることを期待しています。

 

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