がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

【がんアライアワード2019 ゴールド】日鉄興和不動産株式会社の「がんと就労」施策 - がんアライ部

【がんアライアワード2019 ゴールド】日鉄興和不動産株式会社の「がんと就労」施策 - がんアライ部

がんアライアワード2019に寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

ゴールド受賞:日鉄興和不動産株式会社

業種: 不動産業

従業員数: 497名

ウェブサイト:https://www.nskre.co.jp/

取り組みのきっかけやエピソード

 

・ここ数年の間にもがんを原因として、在職中に亡くなった社員がおり、まずはがん罹患の予防のための検診機会を増やすことと、社員自らが自身の健康維持に対して意識するための枠組作りから当社の健康経営がスタート致しました。

 

・今現在も、産業医面談、人事面談の際にがん罹患中である旨を伝えてくれる社員が数名おりますが、本人が自身の上司や同僚に気兼ねなく相談し、安心して治療を続けながら働き続けることが出来る体制をより充実させることが、当社の次の取組みであると考えています。

 

・本人のがん罹患のみならず、ご家族の介護などの事情により、就労が困難になる社員に対しては、これまでも個別で就労支援を行ってまいりました。

 

・今後、専門医によるがんセミナーの開催を検討している他、保健医療スタッフの充実を目的として、産業保健師を採用致しました。

 

・さまざまな事情を抱えた社員が当社で長く活き活きと働き続けることが出来るように、これからも会社をあげて、社員の健康サポートに積極的に取り組み続けていきます。

 

風土づくり

 

◆「健康第一」の組織風土醸成のために、社員の健康やメンタル面の管理・サポートが大切な経営課題であることを社長から社員に向けたメッセージとしてメルマガ、社内報で発信しています。

 

◆全社向けの健康増進セミナーを定期的に開催し、社員の健康維持・増進を進める他、社員が健康管理のため傷病等で休職となった場合でも、休職開始から半年は給与を全額支給し、経済面での不安を解消する制度やがんを始めとした任意検診受診費用の補助制度や、積立休暇制度等、治療と就業を両立しやすいしくみを整えています。

 

◆健康維持の基本は、定期健康診断の受診・再検査と考え、健保組合の検診施設に加え、近隣の施設に検診の実施を委託し、年間を通して検診を実施できる環境を整備した結果、定期健診受診率100%を実現しました。

 

相談できる環境づくり

 

◆上司とは半年に一回、個人面談を行う制度があり、仕事やプライベートを相談できる他、人事部が全員面談を実施し、上司には話しにくい内容を相談できる体制を整えています。

 

◆産業医と連携し、各医療機関への紹介を行う他、ビル内テナントの医療機関と親密な関係を構築しており、急病人の対応や専門病院や専門医へのネットワークも充実しているため、がん罹患の際のセカンドオピニオンの紹介なども希望に合わせて対応可能です。社員が健康について、産業医に直接相談出来る日を月2回設定しており、自身の体調のことだけではなく、家族の健康についてもサポート出来る体制を整えています。

 

◆また、健保組合や保険会社の健康相談ダイヤル等、人事を通さずに直接相談できる窓口も設置しています。

 

制度

 

◆がんや脳疾患罹患予防のための、任意検診受診費用の一部を負担する補助制度があります。本制度は、社員を支える家族でも利用することが可能です。

 

◆また、定期健康診断についても、法定項目に加えた検査項目を当社で追加し、実施等、がんの早期発見の機会を設定している他、がん治療の際にも利用可能な積立休暇制度(最大50日)があります。

 

◆その他、実際の罹患者の治療費用にも利用できるカフェテリアプラン制度を全社員に適用しています。

 

◆治療のための通院等により、通勤が困難な社員には、テレワーク活用を推進しており、在宅勤務・時差出勤・サテライトオフィス勤務等を柔軟に運用して、働きやすい環境を構築しています。

 

◆患者が治療と両立するために、転勤を伴わないコース「特定総合職」も制度として整えています。

 

講評・コメント

 

がんの治療の際にも利用可能な積立休暇制度(最大50日)や治療費用に利用できるカフェテリアプラン制度など、がん罹患者のことを考えられた制度の数々には工夫がみられます。

 

保健医療スタッフの充実を目的とされて、産業保健師を採用されたというエピソードにも、従業員の健康に対してサポートしていこうという熱意を感じます。

 

経営者が従業員の健康やメンタル面のサポートを行うことの重要性を認識され、情報発信していることから、会社をあげて取り組みを進めている様子が伝わってきます。

 

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