がんアライアワード受賞企業の取り組み事例

   

株式会社日立システムズの「がんと就労」施策【ゴールド受賞】 - がんアライ部

株式会社日立システムズの「がんと就労」施策【ゴールド受賞】 - がんアライ部

第1回がんアライ宣言・アワードに寄せられた、各社の「がんと就労」への取り組みをご紹介します。

 

ゴールド受賞:株式会社日立システムズ

事業内容:システム構築事業、システム運用・監視・保守事業、ネットワークサービス事業、情報関連機器・ソフトウェアの販売と開発

従業員数:9,904人(2018年3月31日時点)  

創業:1962年

ウェブページ:https://www.hitachi-systems.com/

 

がんアライ宣言

私たちは、「がん予防と早期発見」セミナーを全国各地で開催し、体験者による生の声を届けることで、がんを身近なものとして捉え、理解を深める取り組みをすすめます。

取り組みの背景や特色

自社のスタッフが、2年前に乳がんに罹患。病気が発覚してから体験者に相談にのってもらえたことで不安が解消され、治療と就労を両立させることができた。そのスタッフから、「自分自身の経験を生かして、社員にがんの早期発見・早期治療の大切さなどを伝え、万が一がんに罹患しても、安心して働き続けられる制度やサポート体制があることを伝えたい」という申し出があり、健康経営・ダイバーシティのスタッフがこれに共感して、取り組みを開始した。

 

制度

  • 放射線治療や通院治療を支援する制度として、フレックス勤務制度、時間単位年休、時差出勤などの柔軟な勤務・休暇制度を導入。
  • がん治療のための在宅勤務・短時間勤務の導入については、現在検討中。

 

風土づくり  

  • 昨年11月から、全国15か所で「がんと就労を考える:がん予防と早期発見セミナー」を開催中。乳がん・食道がんを体験された日立グループ会社の従業員が講師として、検診・発見から治療・仕事の両立に至るまでの実体験談や、治療と仕事を両立する上で実際に利用した制度・工夫点などを伝えていただくことで、ご自身や家族の健康について自分事として考えていただく機会としている。また、人事担当や保健師からは、がんに罹患したときに使える会社制度や、がん検診メニューと費用補助、仕事と治療の両立支援サポート体制等の説明を行い、保健師や人事担当に相談しやすい風土づくりをめざしている。

 

  • 男性管理職から「女性の健康問題について、どう扱っていいか分からない」との相談が多く、管理職が女性の健康問題を正しく理解し、相談しやすい風土を作るため、管理職向け「女性の健康とマネジメント」講演を開催した。女性のライフステージにおける健康問題として、乳がんや子宮頸がん・子宮体がんの基礎知識や検診の重要性、治療内容等について説明した。

 

  • 今年7月、全従業員の自宅宛に健康に関する会社取り組みについての手紙を郵送。その中で、がんの早期発見・早期治療に向けた検診の有効性や、がん検診メニューと費用補助制度のPR等を実施した。

 

相談

  • 「本人」「所属上長」「産業医・保健師」「人事・総務スタッフ」が一体となり、各個人の治療状況に応じてサポートする「仕事と治療の両立支援サポート体制」を立ち上げ、ホームページやデジタルサイネージを活用した周知のほか、セミナー等を通じて従業員に周知している。

 

  • がんに罹患したときに本人が使える制度を、がんの治療状況別に整理し、一覧表にまとめて周知した。本人が所属上長に相談する際や、産業医・保健師・人事担当が両立支援サポートを実施する際に、この一覧表を見ながら会話することで、相談しやすい環境づくりやスムーズなサポートができるよう、工夫した。

 

  • がん治療をしている社員への勤務上の配慮検討のために必要な情報は、社内保健スタッフ(主として産業医)が主治医と情報連携し、配慮検討に必要な情報展開を会社側(人事・総務スタッフ)に行っている。

 

その他

今年6月に「女性従業員のためのランチタイム乳がんセミナー」を当社の従業員と保健師が自主的に開催した。これは、保健師の「乳がんに対する正しい知識を持ち、継続して乳がん検診を受けて欲しい」「何か体調の不安を感じたら保健師に相談して欲しい」という熱い思いから実現したもので、女性従業員31名が参加した。

保健師による乳がんセミナーに加え、実際に乳がんに罹患した社内の体験者から、乳がん検診の重要性、治療内容や仕事との両立方法について伝える内容であり、参加者からは「早速、乳がん検診を申し込んだ」「何かあったら保健師に相談したい」「がんになっても、生き生きと活躍されている姿をみて心強かった」という感想が寄せられた。身近な体験者から話を聞くことで、乳がんに対してより関心を持っていただけるため、今後は他拠点でも同様のセミナー開催を検討している。


>>2018年度がんアライ宣言・アワード応募企業の事例集はこちら

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